出典:©殆ど死んでいる・KADOKAWA刊/異世界おじさん製作委員会
あらすじ
異世界へと旅立った西暦2000年で時が止まっているおじさん。
熱狂的なSEGAファンであったおじさんは、ネットオークションでサタマガ読者レースの全記録が載った本を手に入れる。
それは「これを見るまでは死ねない」と過酷な異世界を生き抜く原動力になったものだが、待ちに待った結果は望んでいたものではなかった。
傷心のおじさんは、異世界で出会ったとある少女について語り始める。
SEGAのゲームは世界一
動画再生数が落ち込み満足な収入が得られなくなったおじさんは、今月からは無駄使いをしない事を決意する。
そんなおじさんだが、ある本を手にしていた。それはネットオークションで買った本だった。
「セガサターンソフト読者レースの最終結果が載っている本だ。俺は残念ながら結果を見損ねていた」
美少女ゲームの異色作が1位だった事に納得が行かなかったおじさんは、声を荒げる。
「1位「ガーディアンヒーローズ」だろぉぉぉぉ!!」
「格ゲーのシステムを横スクロールアクションに破綻なく取り組んだ革新性と完成度をちゃんと評価しろよ!!」
最終的におじさんの大好きなゲーム、ガーディアンヒーローズは197位という結果なのだった…。
オーク顔の宿命
異世界でもRPGのような出来事があったと口にするおじさんは、たかふみに異世界の記憶を見せることに。
「くそっオークめ!貴様らのような糞豚には負けんぞ!」
村に辿り着くや否や、村人から当たり前のように罵声を浴びて戦闘になるおじさん。
村人との戦闘に勝利したおじさんは、態度の変わった村人から話を聞くことに。
どうやら、伝説の魔炎竜が復活していて、それを倒せるのは凍神剣のみと言う。
しかし、その凍神剣を手にするには「メイベル」と呼ばれる娘の凍り付いた心を溶かさないといけない。
「子供の頃、マルキード山の頂上で母さんと見たポワポワの花…綺麗だった…はぁ…」
そう口にするメイベルを無視して、凍神剣を所持していない状態で一人、おじさんは魔炎竜の討伐に向かうのだった。
ことごとく「恋愛」や「お使い」を無視して進むおじさんに対して、たかふみは「なんで!?」と声を荒げるのだった…。
全体的な感想
好きなゲームの順位が低かったり、正当な評価を得られない時…めちゃくちゃ悲しいですよね。
キレて暴れるおじさんの気持ちがよくわかります。はぁ!?って言いたくなりますもん。
まして1位が美少女ゲームの異色作。そりゃ嫌になりますわ…!
そして、異世界で村に入る度オーク扱いされて戦闘になるおじさん…本当に可哀想です。
オーク顔に見える理由が全く分かりませんが、異世界だと醜い=オークやゴブリンになるので仕方ないですよね…つらい。
凍神剣無しで魔炎竜を倒したおじさんは、本当に勇者ですね。強すぎる!
でもこれ、世界を救ってもオーク顔と呼ばれて虐げられるのだろうなと思うと、おじさんの異世界話を聞くのが辛くなっちゃいますね…。
文章:クラッシャー佐藤