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『今日はまだフツーになれない』【感想】

今回は2021年7月に発刊された『今日はまだフツーになれない』の感想を書いていきたいと思います。

 

あらすじ

フリーターの高橋(27)と漫画家の山下(27)の高校からの関係やその中で起こる『フツー』とは何かを描いた作品。

 

感想

まだ高校生だった二人が大人になりたい、なりたくないと葛藤するシーンがありつつ、その後、20歳になりかけの高橋が大人になりたくない(若いままでいたい)と思う場面があります。

この気持ちは多くの20代以降の方が抱えている(抱えていた)感情ではないかなと思います。こういった心の動きなどリアルな20代を描いているように思います。

 

この作品の雰囲気もそうなのですが、高橋と山下の関係がすごくいいなと思いました。お互い気を使わずにものを言えるところとか、とくに山下が気に入った小説を高橋に貸したが、結局読まずに返すシーンが本当に仲のいい関係という感じがして好きです。

 

そして、毎話最後のオチが面白いところがよいです。深いことを言っているのですが、全体的には堅苦しい感じは全くなくてむしろ、コメディ調で物語は進んでいきます。

 

フツーと考えていた学生時代の理想と実際の人生や現実。そのギャップを感じている若者に読んでほしい一冊だと思いました。

 

 

ではでは~。

 

文章:マフユノダリア

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