漫画の感想

『グレイプニル』9巻【感想】

出典:©武田すん・講談社/グレイプニル製作委員会

謎多き作品

とにかく伏線が多い、というよりも伏線しかない!!そんな作品です。

この『グレイプニル』という作品は、漫画誌の連載を下地に、テレビアニメが追いつくように製作された作品です。

テレビアニメの放送は、2020年の6月に放送が終了していますが、漫画版は2020年の暮れ(11/19)に最新刊9巻が発売されており『後(のち)の世界』が描かれています。

今回はその一端をご紹介しましょう。

修一&エレナの最強説

犬の着ぐるみの姿に変身できる修一は以前一度、主人公のクレアではなく、チームメイトの吉岡という少女に着られたことがあります。

昔の修一の恋人エレナ(クレアの姉)との記憶や塗りつぶされた過去の記憶から、修一同様クレアも記憶を消されていることが判明します。

そして、その記憶を取り戻すために秀一が吉岡と再び合体すると‥。その記憶の中で、幼馴染の海斗は、コインを誰よりも早く100枚集めています。

暴走を止めるべく、立ち上がったエレナは秀一と合体し、無敵だと思われていた海斗を圧倒します。

海斗という人柱

設定上、悪役として命の決断をした海斗について詳しくお伝えしたいなと思います。

秀一とエレナが出会った『山田塾』の生徒だった海斗。『ほのか』は恋人も同然でした。

そのほのかを(自ら進んで姿を変えた)能力の持ち主とも知らずに絞殺してしまった海斗は、再びほのかに会うために、コインを100枚集めて『蘇生』という能力を宿すことになりました。

己の罪の反動で世界を変えてしまうほどに、成長を続ける海斗を成仏させる為には、もしくは救う為には、やはり秀一とエレナが立ち上がるしかないのです。

まとめ

正直、漫画版『グレイプニル』は作画の魅力を抜きにして考えれば、どうにもわかりにくい物語でした。(8巻までは…)

しかし、9巻から一気に謎が解けていきます。これには賛否両論がありますが、個人的には「印象に残りやすい圧倒的な演出」と表現したいです。

新刊の帯には「クライマックス」などという言葉もありますが、ぜひ、テレビアニメ2期も神秘めいた物語になることを期待して待っております。

それにしても、武田すん先生のアウトサイダー振りがよくわかった作品でした。

 

文章:S.Shinichiro

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