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庵野作品はもはやブランド
2007年9月に劇場公開されたこの作品は、庵野秀明(あんのひであき)氏の作品とあって幅広い層で人気を集めました。
庵野総監督といえば、『風の谷のナウシカ』で巨神兵のデザインを担当したことで有名なアニメーターです。
そして、この作品は序破急を含む4部作で構成されており、庵野監督の日本芸術への深い敬意を感じることのできる作品です。
今作は、TVシリーズの1話から6話までをまとめた作品構成になっています。
ヒロインにも注目!!
舞台は神奈川県第3新東京市。
セカンドインパクトという世界の人口の半分を失うほどの大災害に見舞われた地球において、宇宙から舞い降りてくる「使徒」と呼ばれる存在にたびたび攻撃を受けて、主人公の碇シンジがその対抗策として開発された『エヴァンゲリヲン』という人型戦闘機により世界のリカバリーに挑むというストーリーです。
シンジを取り巻く、綾波レイと葛城ミサトという二人の女性の意識の覚醒を描いた、ダイナミックな作品になっています。
いろんな視点で魅せてくれる庵野作品
単純に「親との因縁により子供が人型戦闘機に乗り侵略者と対峙する」という意味では『機動戦士ガンダム』と似ているな、という印象です。
この作品における使徒の役割は?というのが気になるところです。
この星に対話できる生命体がいないことに対する執拗な攻撃なのか、と考えさせられる作品です。
とにかく、神聖な存在に致命的なダメージを被(こうむ)っているこの星の現状を理解しておく必要があると思います。
まとめ
一体使徒とはどんな状況で生まれたどんな存在なのか?
考察する前に、筆者の観賞後の感想として、エヴァより使徒の方がなんかかっこいいぞ、と思ったのが正直なところです。
庵野監督は悪役を描くのが上手いんだ!!と思ったりします。
さて、使徒ですが、地球人の世界の発達しすぎた技術力に対するブレーキの役割を担っていると考えるとしっくりくるのでは?と思います。
そもそもイエスキリストが、何故ゆえに悲惨な生涯を送りながら神と呼ばれる存在になり得たか、をちゃんと理解していない多くの層にとっては謎が深まるばかりです。
人を攻撃し、人類を滅亡させる使徒を『アダム系使徒』と呼びます。
えっ、アダムとイブから我々は生まれたんじゃなかったの?
ここに庵野ワールドの深みを感じることができると思います。
文章:S.Shinichiro