出典:©賀来ゆうじ/集英社・ツインエンジン・MAPPA
あらすじ
処刑執行人「御様御用」の山田浅ェ門佐切は、刑場で1人の死罪人と出会う。
超人的な肉体を持ち、大勢の人を殺めた冷血な忍「がらんの画眉丸」。
画眉丸は佐切に言う、「殺して欲しい」と…。
死なない死罪人
大勢の人を殺めた忍「画眉丸」の処刑が執行される。
首を斬り落とそうとするも刀が折れる。
火刑に処しても窒息や中毒にも至らず、平然と生き残る。
牛を使い四肢を引きちぎろうとするも牛が疲れ果ててしまう。
どのような処刑法をもってしても画眉丸が死ぬ事は無かった。
死にたいのに“死ねない” 画眉丸に調書をとる女は尋ねる。
「あなたは殺して欲しいと言いながら、今も抵抗していたように見えます」
「生きる意欲の無い者がなぜ…。いえ、そもそも里を抜けようとした理由は何ですか?」
画眉丸の事を見透かしている女を睨みつけながらも、画眉丸は口を開くのだった…。
打ち首執行人 山田浅ェ門佐切
次はどのような刑が待っているのかと口にする画眉丸を待ち受けていたのは、調書を取っていた女だった。
「ハッハッハ!あの方は、ただの目付役人ではないぞ」
「江戸よりお越しくださった御様御用。打ち首執行人 山田浅ェ門佐切」
調書を取っていた女は、斬首刑を一刀のもとに行う刀剣の達人であった。
画眉丸は瞬時に、自分の首が斬り落とされる姿を想像してしまう。
冷や汗を垂らす画眉丸は、死にたいと口にしながらも佐切の剣を躱す。
「刀には人の本性が映る。死ぬ寸前まで虚勢を張り続ける者。その場しのぎで必死に慈悲を乞う者」
「そして…死を受け入れたと自分を偽る者」
佐切の言葉に“心臓”を抉られる画眉丸は、周りの人間から刀を奪い佐切と対峙しながら声を荒げる。
自分の本心をぶちまけながら戦う画眉丸の眼前に、佐切は「公儀御免状」を開いて見せる。
「今一度聞きます。生に執着はありますか?」
佐切の澄んだ瞳に答えるように、画眉丸は“忍術”を用いてこの場を制圧。
そして、画眉丸は“妻の為に”再び歩き出す事を決意するのだった…。
全体的な感想
最初は、様々な処刑法が見られる怖いアニメなのかなって思っていましたが…最後まで見ると感動過ぎて印象が変わりました。
ここまで完成度の高い第1話は、中々お見受けできる物ではないと思います。
最後の“妻の為に”と口にしている姿とシーンが良すぎて、何度も見たくなります!
佐切は調書を取りながらも、画眉丸の“心”を見抜いていたのですね。
刀を抜く前から画眉丸の深層心理を理解していた佐切の能力には感服です。
佐切のように、隠している物に気付いてくれる人の存在は本当に大きいと思います。
再び立ち上がった画眉丸ですが、無事に生きて妻のもとへ帰る事が出来るのか…。
神仙郷には一体何が待ち受けているのか。次回も楽しみです!
文章:クラッシャー佐藤