出典:©荒木飛呂彦/集英社・ジョジョの奇妙な冒険製作委員会
舞台は1968年のイギリスです。ハプスブルク=ロートリンゲン家出身のメキシコ皇帝マクシミリアーノ1世の死去によりメキシコ第2帝政が終わりを告げた直後のことでした。主人公はジョナサン・ジョースター(ジョジョ)、助演がディオという少年です。二人のライバル関係は最悪の悲劇を生みます。
石仮面をめぐる物語
永遠の命と真の支配者の力をもたらすという伝説の「石仮面」がメキシコで発掘されたことが、物語の序章に起きる大きな出来事です。産業革命期のイギリス(1868年)で、ジョジョの父ジョースター卿が乗る馬車の中に「石仮面」はありました。しかし、ジョースター卿は馬車から転落し、瀕死の状態に陥ってしまいます。そこを助けたのがディオの父親ブランドーでした。そこから2人の運命の歯車が動き出し、エリナとのロマンスを含め様々な経験を経て、それぞれの目指す高みへと進んでいきます。
圧倒的な画力に感動
まずは『ジョジョの奇妙な冒険』の原作者である荒木飛呂彦氏の画力に注目です。原作の漫画でも圧倒的な描写力を発揮していたのに、アニメ化されてカラーでこの作品を楽しむことができるなんて至極幸せなことだと思います。
主人公の両親から引き継ぐ因縁
4部に分けて放送されたこの作品の序章は主役となるジョナサンとディオの両親についてのエピソードが盛り込まれています。作品の構成としてとても解りやすくできていて、物語の作り方が丁寧だなという印象を持ちました。
大胆なストーリーは教養もたっぷり
声優に興津和幸(ジョナサン・ジョースター)を迎えるなど大胆ながらに親しみやすいストーリーを演出しています。作品の根底には「英国紳士であるべし!!」という確たるテーマがあり、その画風とは裏腹に、機敏さと優しさに包まれたキャラクターが多く描かれています。子供から大人まで安心してみることのできる作品になっています。ジョナサンとエリナの最期は、涙ものです。
文章:Shinichiro.S