出典:©武田すん・講談社/グレイプニル製作委員会
前回のコラムで『グレイプニル』とは北欧神話のフェンリルの首輪であり強大な力を封印するものだと説明しました。今回は首輪により仲間の裏切りを粛清する能力の持ち主との接触というテーマが掲げられています。
作品の内容としてはレズプレイあり、修一と裸同士で繋がる仲間(吉岡千尋)ありと、刺激的な要素も満載ですが原作漫画と比較するとやや、抑え気味な印象です。
約束
ホッケーマスクの女がリーダーを務める数人のパーティーに参加することになったクレアと修一は仲間になるために素顔を見せるように言われ戸惑います。そしてクレアはひとまずリスクの少ない自分だけが仲間になるための儀式を受けると決断し、着ぐるみのチャックから姿を現わします。
クレアが儀式を受けている間、修一はヘルメットをかぶった女の子(吉岡)にいい子いい子され、その子が山で落としたという財布を取りに出かけることになります。身分証も入っているためリスクが大きいと考え女の子にアジトに戻るように伝える修一でしたが成り行きで女の子が修一(犬のぬいぐるみ)の中に入ることになります。この一件が修一の正体を明るみにするとは今は誰も予想していませんでした。
エレナにも仲間がいる
二人が探していた財布を拾ったのはスバルという(巨大な両親の姿の化け物を召喚する力を持った)少年でした。エレナの仲間です。エレナは修一の同級生でクレアの実姉、運命の歯車は意外にも小さな円で囲まれていました。そしてもう一人の同級生の海斗、後々厄介なことになってきます。
やはり六話まできても物語の伏線を拾いきれません。これほど混沌としたストーリーが未だかつてあったでしょうか。修一とクレアの出会いを思い出しましょう。勝手に化け物になってしまう自分の体に嫌気がさし、自暴自棄な修一は自殺未遂をしたクレアを焼けた小屋から救出します。実にシンプルな出会いです。クレアが運命の出会いと言うのもよくわかります。しかし、それ以外の全てが謎です。宇宙人が地球人を使いにするのではなく、協力者にするのも意味がわかりません。
まとめ
六話に関しては七話への序章と捉えた方が良いでしょう。修一がクレア以外に初めてチャックを下ろしたことやクレアがリスキーな契約を結んだことぐらいがポイントになる出来事で、基本的には新しい何かが始まる予感を感じ取っていただければと思います。
変身願望についてはホッケーマスクの女小柳 紗耶香(こやなぎ さやか)が「明確なイメージを持っているかどうかで化けた時の姿が決まる」とクレアに言葉を残しています。さらに小柳はクレアの姉エレナについても言及します。但し視聴者には謎のままになっています。原作既刊8巻を見終えた感想は、それでも謎が多すぎるという印象です。クレアは自分が持っている一枚のコインで変身願望を叶えるのか!?このコラムからも何かヒントが見つかれば良いのですが、、。次回もお楽しみに!!
文章:S.Shinichiro