出典:© 波之上青年団/でーじミーツガール製作委員会
ある日、「お忍び沖縄旅行中の芸能人」らしき宿泊客「すずきいちろう(仮)」が、部屋で怪奇現象が起きると訴えてきた。
フロント番をしていたバイトの比嘉 舞星(ひが まいせ)が客室で目にしたものは・・・。
これを皮切りに「ホテルひが」で怪奇現象が頻繁に起きはじめる。
何があったのか知らないが、すずきいちろうは自殺願望を持って沖縄に来たようで・・・。
怪奇現象は、そんなすずきに死への誘惑?
いやいや、自殺を思いとどまらせるためでしょう。
そう思われる楽しいサービスをご紹介。
部屋の中に大量の魚が泳いでる
しかも一緒に泳げてしまう。
魚博士なすずきいちろうは、色んな魚の名前を当てて楽しんでしまう。
沖縄の美しい海に入らず、ずっと部屋に閉じこもっているすずきへ、怪異たちからのサービスだと思われます。
巨木で部屋に入れない
他の客には見えない巨木が、すずきいちろうの行く手を阻む。
木登りが得意なのかすずきは、自室目指して登り始める。
運動すれば嫌なことも忘れるし、高い場所から見た風景にすずきも少し気が晴れた様子です。
つまり、そういうことなのでしょう。
化け猫がいる
ネコ好きのすずきいちろうが抱いているネコ。
よく見ると尻尾が3本!
今度は癒しを与えてすずきの気を紛らそうとしているのでしょう。
なぜかホテルの仕事を手伝わされている
ビーチでの夕食時、ホテルのオーナーがBGMを奏でている中、泊り客に沖縄料理を運ぶすずきいちろう。
きっとこれは、すずきの気持ちをそらすためのオーナーの作戦だと思われます。
何かに集中することはいいことです。
すずきを自殺願望から解き放とうとしているのは怪異たちだけではないのです。
明らかにこの世の者と思えない人たちが押しかけてきた
すずきをあの世に連れ去りに来た?
いやいや、その逆だと考えます。
ほらほら楽しいよと、どんちゃん騒ぎ!
見た目はグロいけど、めいっぱいお酒を飲んでは楽しそうに振る舞う怪異たち。
そんな様子に目もくれず黙って自室にこもってしまうすずき。
すずきを楽しませようと彼らなりにがんばっているのでしょう。
そんな怪異たちの健気な姿に涙が出ます。
すずきいちろうを心の闇から連れ戻したのは、やはり舞星でした。
JK大活躍です。
「やっぱり最後は若い女か、ちくしょう!」という怪異たちの悔しがる声が聞こえてきそうです。
すずきいちろうに生きることの楽しさを知ってもらい、自殺を思いとどまってもらおうと考えるのは人間だけではありません。沖縄の怪異たちもそうです。
死にたいと考えるようになったら、楽しい楽しい沖縄へ!
そういうことです。
文章:ヒトツメロバ