アニメアイズ

子供向けに作られた名作『ブレイカーズ』拡散すべきドラマティック・アニメーション

2020年1月7日から5月26日までの期間、NHKの Eテレで配信されたこの作品は各話9分間と非常に短いストーリーながら透き通るようなドラマ性と良き着眼点により評価の高い作品です。

主人公はスポーツ科学者の成田錬(なりたれん)と相棒のロボット・たまです。様々な競技のパラアスリートとの交流の様子が描かれています。

スポーツマンとしての本心は!?

第一話『車椅子バスケット編』では主人公の海(かい)を岡田結実さんが担当しています。海は成田との出会いにより失いかけていた自信を取り戻します。キーワードは「可能性」成田は毎回パラ選手の限界を取っ払った人間科学的な可能性を問い続けます。

昨日できなかったことが今日できるようになっていたり、その経験の繰り返しが明日への希望になる。そのことを成田はひょうひょうとパラアスリートに伝え続けるのです。

ロボットと障がい者

「車いすバスケットボール編 第1話~第4話」「パラ陸上・走り高跳び編 第5話~第8話」「ゴールボール編 第9話~第12話」「パラ水泳編 第13話~第16話」からなる全16話のストーリーは主人公(味方によっては脇役?)の成田錬によって紡がれます。

両脚がないのに必死でバスケットボールを操る少年に対して錬の脇にはボール型のロボット・たまの姿があります。人間としてできないことが一般の基準より多いという現実。しかし、ロボットの存在意義とは?と深く考えさせられるストーリーです。

まとめ

何の障がいも持っていない人でも自分の存在を消したくなることはあると思います。しかし、人は求める生き物です。応えられない場所もあれば問うたことについて何倍にもして返してくれる現実がある。必要のないものは省けば良い。必要とされているシグナルに徹底して応えることが生きていく上で重要なのだと強く感じました。

全ての障がいは求める人の心に依存するものなのだと思います。どうか全てを消してしまわぬように、こんなアニメの中でのドラマを糧にして共栄して行けたらいいなと思いました。

 

文章:S.Shinichiro

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