出典：(C)Tezuka Productions/SPEJ

『鉄腕アトム』といえば手塚治虫の人気アニメで昭和を代表するアニメ作品の一つです。TVアニメでは3作目となるこの作品は平成を代表するアニメとして周知されました。

アトムの誕生日と設定されている2003年4月7日を祝して4月に記念すべき1回目を放送したことが当時話題になりました。

『アストロボーイ・鉄腕アトム』あらすじ

メトロシティの全エネルギーが科学省に集まって一人の人型ロボット『鉄腕アトム』が生まれます。そして、このプロジェクトの発起人が「お茶の水博士」です。2人はまるで本当の親子のような関係を築きます。

基本的には一話完結で人間界の様々な問題を解決するアトムですが、重要な伏線として、天才科学者天馬が作った、人間の記憶を持つロボットアトラスとの関係が描かれています。天馬博士とアトムの関係など重要なエピソードが随所に込められています。

『愛情を取り戻せるか』

天馬博士には実は亡くなった息子がいました。トビオといいます。その子供の代わりにと天馬博士が開発したのが『アトム』だったのです。しかし、アトムにはお茶の水博士という掛け替えのない親代りがいます。妹のウランだっています。

家族との同居生活の中でアトムは確かに愛を授かり、惑うことなき精神を養っていました。しかし、物語も終盤を迎えると、徐々に天馬という実の父親との思い出が蘇ります。アトムの心は揺れますが、そんなアトムに試練を与えるのはいつも天馬博士です。

天馬博士の最高傑作アトラスとの対戦でアトムは何を得たのでしょう。そして天馬博士はアトムへの愛情を再び取り戻すことができるのでしょうか。現代を生きる私たちに対して人工頭脳のあり方を問う名作です。

文章：Shinichiro.S