女子の私生活‥というには少々稀有な設定で、五つ子のヒロインを中心に進むストーリーなのですが、それぞれの読者により好きなキャラクター(推しのキャラクター)が存在することから、『けいおん!』などと比較される作品でもあります。
この作品は2019年の講談社漫画賞を受賞しています。不屈の名作は再放送や、続編も期待されているので、一見に如かずです。
ひょんなことから5対1のラブストーリーへ!!
高校2年生の主人公、上杉風太郎は、1話から結婚式の新郎として花嫁と向かい合うといういじらしいシーン設定から始まります。(顔が出ているけど誰だかわからない!)そして、物語は未来から現時点、高校2年生の五つ子の家庭教師を受け持つことになった場面に戻ります。
因みに五女の中野五月は、風太郎の学校に転向してきたクラスメイトであり、男子に対して極端に潔癖症です。筆者の推しは長女の一花です。この様に五つ子にはそれぞれ一から五の数字が名前に入っており、常識的には多すぎるとも思えるヒロインのキャラクターがスッと飲み込みやすい物語になっているのも特徴です。
運命の行方は何処に!?
・魅力的な女性陣
五月は潔癖症だし、一花は姉妹の見本になるお姉さん的立場ながら、ゴミための様な部屋に住んでいます。人間とは共同生活の中でアンバランスというバランスを無意識に取りますが、その辺のリアリズムに長けた作品なのかな、という印象を持ちました。
他の姉妹も当然ながら全員同級生ですが、頭のネジが一つすっ飛んでいたり、あまりにも純朴すぎる一面を持っていたりとそれぞれの個性が見て取れるのが面白い作品です。
アニメを見れば漫画が見たくなり漫画を見ればアニメを見たくなる、しかし、どちらも裏切らない作品になっています。
・いつもきっかけをくれる男性陣
5姉妹は義理の父親のもとに暮らしています。母親は若くして亡くなったという設定なので、血の繋がった親は登場しません。この義理の父親は風太郎の父と旧知の仲でそこにも運命めいたものがあります。
風太郎は確かにハンサムで五月達の義理の父親とも似た雰囲気を持っています。風太郎が家庭教師をする中で彼女達にどんな影響を与え、どんな関係を構築するのか、毎話毎話がドキドキさせられます。飽きのこない優れた作品だと思います。
文章:Shinichiro.S