原作者は漫画家のまつもと泉氏です。週刊少年ジャンプに掲載されていた作品であり、家族全員超能力者という若干の不思議さを残しながらもストーリー全体としては青春ラブロマンス作品に仕上がっています。今観ても十分に面白い作品であり、むしろ今だからこそ観て欲しい作品です。
複雑な三角関係
主人公の長男・春日恭介(かすがきょうすけ)は超能力一家の後継者です。妹に双子のまなみとくるみがいます。くるみが中学校で100mを3秒で走ってしまうなどの事件が相次ぎ転校を繰り返して今の学校にたどり着きました。恭介は転校して間もないある日、学校一の不良少女鮎川まどかと出会います。一目惚れでした。そんな恭介に片思いするのが檜山ひかるというまどかの不良仲間でした。三角関係の行方を描いた本作は、超能力を封印しようとする恭介の心理的な問題もありながら、どうしようもない悲劇へと突き進むのでした。
1980年代を代表するラブストーリー
恭介が出会った二人の少女、クールなクラスメートまどかと積極的な後輩ひかる。まさに青春としてあるべき姿がこの作品にはあるのです。2人とも魅力的で画風はややオールドスクールな感じがしますが、ストーリーは抜群に感傷的です。
物語のクライマックスは感動的であり80’sの王道
一筋縄ではいかない3角関係は時と共に成熟していき、ますます恭平はどちらも選べなくなってしまいます。しかし、3年の時を経て中学生だった3人は高校を卒業しようとしていました。ついにこの関係に終止符が打たれ、切ない気持ちは鑑賞する私達にも痛いほど伝わってきます。リメイクも期待できる感動的なストーリーです。
文章:Shinichiro.S