『電影少女 -VIDEO GIRL AI-』は、桂正和氏の原作漫画をOVA版のアニメーション作品化して発表された作品です。序盤のファンタジー感は話が進むにつれて鳴りを潜めミステリアスな展開へと変貌していく、青春群像劇です。
知らぬうち、支えあう二人
ビデオガール(電影少女)とはビデオテープに封印された女の子であり、再生した人物に従順に付き纏いますが「特定の相手を好きになってはいけない」という不思議な存在です。今作では、再生時の失敗から性格が豹変したビデオガール天野あいと主人公の弄内洋太. (もてうちようた)の恋愛を中心に彼女の境遇を克服しようと手を取り合う物語です。洋太には片思いだった「もえみ」という少女がいますが、他の男子と付き合っているのを知ってしまい失望の果てにいる状態です。そんな中、天野あいと弄内洋太は互いを支え合う関係になり‥。
原作のオリジナルストーリーに安心感
純粋な心を持つものにしか見えないレンタルビデオ店「GOKURAKU」の存在感がリピーターに安心感を与えます。「実写版電影少女まい」は学校の放送部の部室に置かれたビデオを偶然再生したことにより悲劇が始まります。その点ビデオ自体との繋がりが既に魔術のような不思議な力で選ばれていることは「あい」の未来を考える上でも重要な設定です。二人は結ばれることがあるのでしょうか。最後まで目が離せない感動のストーリーです。
実写でも話題になった電影少女
2018年には「電影少女 -VIDEO GIRL AI 2018-」というテレビアニメも発表され、原作漫画が発表されたのが1989年なので、30年近く愛されるアニメということになります。その勢いは止まることを知らずに2018年に「実写版電影少女あい」が、2019年には「実写版電影少女まい」が次々に民放テレビ局で放送されるなど話題になりました。
文章:Shinichiro.S