出典:©オニグンソウ/集英社, もののがたり製作委員会
付喪神が本来あるべき世界の「常世」と、人間が暮らす「この世」を繋げ、付喪神と人の分け隔てのない世界を実現したい!
そのためには、どうしても長月ぼたんの中に眠る現人神(あらひとがみ)様のお力が必要なのだ!
この、誰もが「それエエなぁ!」と思うような理想を掲げる付喪神集団とは・・・
和楽器でロックバンドを目指す『雅楽寮(ががくりょう)』
「白浪五人男」を演じたいのか?『藁座廻(わらざまわし)』
彼らは建前ばっかりで、自分たちの邪悪な趣向に走っているとしか思えないのだ。
岐 兵馬(くなと ひょうま)たちが、彼らの理想を邪魔する理由とは?
悪食である
藁座廻の一体・天日(てんじつ)はかつて、兵馬の兄・隼人(はやと)と姉・鼓吹(くすい)を罠にかけて殺した。
その事実が、なぜバレたのか?それは・・・
兄・隼人を食べた結果、同じ姿になっちゃったので、顔を見られただけで即バレした。
そして、全ての事情を呑み込んで、怒り狂った兵馬が襲い掛かる。
人を小馬鹿にする
天日は兵馬の戦闘能力の未熟さを見抜くと、ズボンのポケットに手を突っ込んだまま戦うという無礼を働いた。
兵馬は今まで本来の武器ではなく、形見でもある兄姉の武器で戦っていたため未熟なのは当然だった。
その兵馬の心理を見抜けずにいたところを見ると、未熟という点では天日も同じか。
口汚く煽る
技量で兵馬を圧倒しながら戦う天日は、悪ノリして・・・
兄姉の敗退の原因が、戦闘経験不足であるにも関わらず、功を焦っていたこと。
そこには、付喪神を取り締まる塞眼(さえのめ)としてのピークを過ぎたお祖父さんの存在があったこと。
そんな兄隼人の最期の思念を伝え、さらに「彼らを死に追いやったのは、老いぼれ祖父さんと不出来な弟の存在だったというわけだ。わははは!」と煽った結果、兵馬は「貴様ー(怒)!」
若干1名ではあるが・・・
とにかく付喪神の中には、相手を怒らせるのが大好きなのがいるようで。
その上で、戦うといった調子。
ここまでいくと、ただの戦闘狂です。
この世と常世を繋いで、人と付喪神が暮らせる世界の構築には、断固反対です!
文章:ヒトツメロバ