出典:© BONES・樋口真嗣・岡田麿里/「ひそねとまそたん」飛実団
このアニメは2018年の春に1クール(全12話)放映されたオリジナルTVアニメーションです。
アニメーション制作はボンズが手がけました。
原作はBONESと総監督の「シン・ゴジラ」の監督をつとめた樋口真嗣(ひぐちしんじ)と、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の脚本を担当した岡田麿里(おかだまり)がつとめました。
飛行機がドラゴン?
このアニメの主人公は新人自衛官の甘粕ひそね(あまかすひそね)です。
ひそねは自衛官になる前から素直で真面目だが、無意識に自分が思ったことを口に出してしまい、相手を傷つけることから、周りから距離をとり地味に生きてきました。
ひそねは新人自衛官として航空自衛隊岐阜基地に配属され、ある日基地の格納庫で巨大なドラゴンに出会います。
そのドラゴンは国家機密の変態飛翔生物(OTF )でF-15J戦闘機に偽装して空を飛ぶ生き物でした。
ひそねはドラゴンに気に入られた事から彼を操縦するDパイに指名されます。
ひそねはドラゴンに乗ることで自分にしか出来ないことを見つけ出し、ドラゴンを「まそたん」とよぶのでした。
そして岐阜基地に他の基地のOTFとDパイが集まってきます。
Dパイたちは星野絵瑠(ほしのえる)、絹番莉々子(きぬつがいりりこ)、日登美真弓(ひとみまゆみ)の3人です。
3人たちは性格も個性もバラバラで、はたしてひそねと彼女たちの関係はどうなるのでしょうか?
新人自衛官のよもやま話。
このアニメはキャラクター原案にNHKの朝ドラ「あまちゃん」のあま絵で知られる漫画家の青木俊直が起用されています。
そして彼の絵柄で自衛隊員の日常がほのぼのと描かれています。
ところで1話目からの後半へと繋がる伏線としてある人物が登場しますが、前半では何気なく登場するだけでこの人物が重要人物だとは気づかせない所は上手いと思いました。
またドラゴンが変形して飛行機になるといった想像はなかなか考えられる物ではないので原作者の発想力の豊かさに感心しました。
あと時にひそねの無意識に吐き出されてしまう辛辣な毒舌も見所です。
自分が一番面白いと思った所は10話の後半のひそねのある決断でしょうか。
考えに考えた末に行き着いたひそねの決断だったのでしょうが、それが自分の予想する展開とは違うあさっての方向だったため、思わず笑ってしまいました。
自分的にはそんなひそねの天然にとぼけた所はこのアニメの中では光っている点だと思います。
文章:針尾