出典:©天乃咲哉・幻冬舎コミックス/このはな綺譚製作委員会
あの世とこの世の境に温泉旅館「此花亭」がある。
亡くなった人や動物、勤めを終えた付喪神らがここでひと時を過ごし、あの世へ旅立つのだ。
さまざまな客が訪れる此花亭で、狐の柚(ゆず)は仲居修行に励む。
イイハナシをチョットいじってみた。
柚がはりきって磨いた廊下で
お客様がすっ転んだ!
客室へお詫びに訪れる。
「何かお詫びを」としつこく食い下がる柚に、薬屋のお客様がしかたなく要求したのは「薬の調合に使うから、星を取ってきてくれ」
その夜、星空に向かって石を投げつける柚。
その時、流れ星が!
「お客様、星があの山の向こうへ落ちていきましたよ!」
「おお、そうか!では、拾ってこよう!」
とお客様は旅館を出るのだった。
お客様の背中を見送る柚は「ノリのいいお客様で助かった」と胸をなでおろす。
しかし、宿代の踏み倒しに成功したお客が一枚上手だった。
お菊が拾ったものが
此花亭で働く呪いの日本人形お菊は、街でボロボロになって捨てられていた人形と出くわす。
同じ人形としてほっとけないお菊は、その人形を保護し、捨てた人間を呪ってやりましょうと持ちかけるのだが・・・
「持ち主が成長して、大人になって、不要になったら捨てられる・・・それがわたしたち人形の寿命でしょ?」とその人形はいう。
さらに「体の傷はそれだけたくさん遊んでもらった証よ」
人形としての自分の器量の無さに気付いたお菊は、涙を流す。
さらに「よく見ると、傷ひとつ付いてないキレイな顔してますね」と涙を流すお菊に追い打ちをかける・・・
とんでもないものを拾ってしまったと後悔するお菊だった。
長く滞在する男と家出少年
どちらも死にぞこない、いわゆる「迷い人」である。
存命の人を長く泊めるわけにはいかない此花亭。
ふたりは此花亭の説得を聞き入れ、それぞれの体に魂は戻っていく。
こうして命を取り留めたものの、交通事故で半身不随になってしまった男。
その男の元に連れられてきた立派な盲導犬は実は、此花亭で出会ったあの家出少年だった。
「お前、犬だったのか?」
「何で僕、此花亭では人間だったんだ?」
どうでしたか?
ラストをちょっといじっただけで作品のイメージが変わりましたね。
これを面白いと感じるかどうかは、あなた次第!
文章:ヒトツメロバ