出典:©渡辺航(週刊少年チャンピオン)/弱虫ペダル05製作委員会
あらすじ
集団を飛び出し、前を追う手嶋と青八木に立ち塞がる京都伏見。
山口は、御堂筋から託されたフェイズを完遂する為、手嶋と青八木に条件付きのスプリント勝負を仕掛ける。
クライマーの手嶋には不利な勝負だが、受けなければ前には進めない。脚の痛みで全力のスプリントができない青八木を気遣い、前を引く手嶋の姿に、青八木は二人が出会った頃のことを思い出していた…。
2vs2のスプリント勝負!
京都伏見の山口によって2vs2のスプリント勝負をする事になった手嶋と青八木。
戦わなければ、勝たなければ前に進む事が出来ない状況に2人は息を呑む。
圧倒的不利であるクライマーの手嶋を引きながら進む青八木であったが、加速力がいつもより低かった。
「まさか、ここに来てヒザが…」
青八木の状態を心配する手嶋だったが、青八木は心配いらないと口にする。
勝負は残り1kmとなる。
加速する京都伏見に追いつく為にペダルを踏み続ける青八木だったが、激しい痛みに顔を歪めるのだった…。
最後の策
ゴールスプリント勝負となったが、膝の痛みで前に出る事の出来ない青八木は、手嶋との思い出を感じながらも何か策がないかと考え続けていた。
「諦めたらロードレースは終わりなんだ!」
「純太!ひとつアイデアが浮かんだ!」
「説明してる時間はない!実行する!」
勝負のゴールまで残り200mとなったこの場面で、手嶋と青八木がとった行動は“青八木が後ろから手で手嶋を押す”ことだった。
どこかで必ず手嶋を発射すると考えていた京都伏見だったが、青八木は手嶋を発射しない。
膝の痛みに耐えながらも、青八木は最後の最後まで手嶋を押しながら加速するのだった。
そして、勝負の勝者が決まる…。
全体的な感想
痛みによって調子の悪い青八木さんでしたが、手嶋さんとの思い出や“奇跡”を信じてペダルを踏む姿が最高にかっこよかったです。
2人で共に歩んできた自転車だからこそ、2人にも応えてくれたのでしょうね…。
お互いがお互いを思いあって、尊敬しあっているこの関係が最高に心地良い!
2人の気迫に、見ているだけで手に汗を握りました。
そして、目立たない京都伏見の山口でしたが…彼もまたフェイズをやりきろうと全力で凄かったです。
京都伏見は御堂筋に支配されているので、毎年…先輩方が可哀想ですね。
それでも“勝ちたい”という思いで真剣に戦っている姿は美しいです。
灰になった山口に…敬礼!
文章:クラッシャー佐藤