出典:©︎真木蛍五・講談社/式守さん製作委員会
あらすじ
和泉くんとの久しぶりのデートに向けて、ショッピングモールにやってきた式守さん。
今日は、いつも式守さんを子ども扱いするお兄さんもなぜか一緒。
実は大の人見知りであるお兄さんは、気づくと他の女性客に声をかけられ、しどろもどろ。
式守さんがお兄さんの手を引き、その場を切り抜けると、不意に思い出すのだった…。
不幸の過去
式守と出会う前。中学校生活を送っていた和泉だが、持ち前の不幸体質により何度も車に轢かれかけていた。
「そういえば、そろそろ修学旅行だったわよね。先生も一緒に行くから安心していいわよ。楽しみね」
保健室の先生にそう告げられた和泉は、修学旅行に行く気がまだある状態だった。
しかし放課後、友達と歩きながら帰っていた際に上空から大きなクマのぬいぐるみが友達の頭に落ちて来る。
「クマが落ちて来るとかありえねぇ…。首折れたかと思った…」
友達の言葉と状態を見た和泉は顔面蒼白となり、修学旅行を仮病で休んでしまうのだった。
「神様…僕の毎日はもっと良くならないのでしょうか?ならないなら…痛いのも悲しいのも耐えられる強さをください」
「あーあ…僕の前にヒーローが現れないかな」
そう俯きながら神社でお祈りをする和泉なのだった…。
兄妹で買い物
ひょんなことから兄と共に買い物をする事になった式守。
お互いに買いたいものがあるからと言って結局別々に行動を開始する2人。
式守は和泉とのデートに向けて、服を見ながら妄想を膨らませていた。
結局、服が決まらずに買う事を諦めた式守は、女性に声をかけられ困っている兄の姿を目撃する。
「屈辱…妹に助けられた…俺と手をつないでないと駄目だった奴に…」
涙を流しながら言葉を零す兄の姿に、式守はツンとした表情で兄に対応する。
そして、自分の過去を思い出すのだった…。
全体的な感想
和泉君の暗い過去と願い。式守さんの暗い過去と変化。
どちらも凄く良かったです。どちらにも共感を覚えました。
人間、いくつになっても悩みや願い事は絶えず続きますからね。
式守さんの兄が、ちゃんと式守さんの事をフォローしている姿には感涙でした。
一見、硬くてツンツンしているような家族関係ですが、しっかりと心温まる関係を築けていて凄く良かったです。
支え方は人それぞれですが、気づかれないように心に寄り添っているのが素敵でした!
次回はデート回ですかね!式守さんは大好きな和泉君とキスをする事が出来るのか…!
楽しみにしたいと思います。
文章:クラッシャー佐藤