出典:©オニグンソウ/集英社, もののがたり製作委員会
あらゆる器物には魂がある。
それらは長い年月、愛情をもって、大切に用いることで「付喪神(つくもがみ)」となる。
ここに人でありながら、付喪神となりうる資質を持つ者がいる。
「長月ぼたん」
前代未聞の存在にして、その未知なる力を恐れる付喪神たちは口々に言う
「長月ぼたんを用いるな」
そんな付喪神たちが、ぼたんへの監視の目を光らせる中、長月家に居候としてやってきた健康男子がいる。
何の目的で?
塞眼としての修行?
付喪神に携わる職を「塞眼(さえのめ)」という。
本来は、現世に留まるか?あるべき世界へ送られるか?付喪神の意思を聞き、対処する仕事なのだが・・・
付喪神によって兄姉を殺された過去をもつ岐 兵馬(くなと ひょうま)は、付喪神を見つけると、たちまち襲い掛かり、問答無用で「あるべき世界」に強制送りにする。
付喪神にしてみれば、通り魔以外の何物でもない。
その性格を矯正するために、塞眼の名門長月家に預けられた?
実は、長月ぼたんには共同生活する付喪神たちがいる。
「婚礼調度(こんれいちょうど)」
その名の通り嫁入り道具の付喪神である。
彼らと共同生活させて付喪神と馴れ合いさせる作戦なのだろうか?
塞眼の血を残すため?
長月ぼたんは一人暮らし。
そこに送り込まれた男の兵馬。
さらに、従う付喪神たちは「婚礼調度(こんれいちょうど)」という・・・
結婚させる目的なのだろうか?
嫁入り道具「婚礼調度」と仲のいい長月ぼたんは、準備万端である。
対して、兵馬の場合は・・・
店先で購入しようとした衣服の付喪神と殴り合う。
買い物すらまともにできないでいる。
付喪神になった長月ぼたんと対決?
人でありながら、付喪神になりうる資質を持つ長月ぼたん。
長月ぼたんが付喪神になったところをボコボコにして、強制送りにするため?
「長月狩り」が目的なのだろうか?
「婚礼調度」たちに諭され、ぼたんを意識し始めた兵馬。
だが、タイミングが悪く、今のところは、すれ違いで済んでいるようですが・・・
やがては兵馬がぼたんに愛情を注ぎ込むようになり、それを受けてぼたんは付喪神となる。そんな未来しか見えない。
あなたは、長年使い続けている愛用品はありますか?
付喪神になって欲しいですか?
それをボコボコにできますか?
文章:ヒトツメロバ