出典:©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会
支配するのかされるのか
窓(まど)と呼ばれる(呪力は持っていないが)呪いを視認できる人間によって、特級クラスの呪霊(じゅれい)が潜伏していることが判明した受刑者第二宿舎(服役中の5人が行方不明)に派遣された3人。
一年生にとってのこの最初の難敵は、圧倒的な呪力と領域展開で、自らのテリトリーに3人を取り込みます。
虎杖は宿儺と代わろうとしますが、宿儺は今代われば同級生2人を殺すと脅します。
虎杖は呪霊相手に宿儺と代わらず戦おうとしますが、左手は切り落とされ右手の指も失ってしまいます。
巧妙なトリックを掻い潜り、何とか領域を脱出した二人が合図を出すのと同時に、虎杖は宿儺と代わります。
特級相手に圧倒的な力の差を見せつける宿儺は、領域展開である「伏魔御廚子(ふくまみづし)」を唱えた瞬間に、呪霊はバラバラに崩れ去りました。
宿儺対宿儺の疑念
今回の話の中で重要なのは、敵対する呪霊が宿儺の指を取り込んでいたことです。
つまり、宿儺対宿儺の戦いであったのです。この事実が物語に深みを与えているなと思いました。
宿儺が、自分の意思で器を選んでいるのではないかとすら思う程、宿儺の呪いは強いものです。
そう思わせる最初のきっかけが、今話で出てくる最初の特級呪霊であり、今後の宿儺の不可解な行動へと繋がっていくのです。
まとめ
虎杖にとっての「今できること」が変質し始めてしまいます。
宿儺とのバランス、呪霊を祓うという目的が他の宿儺を宿した敵との対峙により、あやふやになってしまうのです。
どんな時も、周囲に明るく接していた虎杖が終わってしまいます。時すでに遅しです。
宿儺の心が複雑な分だけ、器としての虎杖の心はシンプルです。
絶体絶命のその先を超えて、死に直面する鬼神は何を思う?
第5話もぜひお楽しみに。
文章:S.Shinichiro