出典:(c)大森藤ノ・SBクリエイティブ/ダンまち製作委員会
ライトノベルの評判が高かったためアニメ化された作品です。原作者は、大森 藤ノ(おおもり ふじの)さんという女性の作家さんです。よく比較されるのが『ソードアートオンライン』という(ラノベ→アニメの)作品です。こちらは原作者が男性〈川原礫(かわはられき)さん〉ですが、環境設定とストーリー性がよく似ています。
筆者は男性の視点、女性の視点で、読んでみて視聴してみる、という行動をとっています。男性は自分に都合の良い世界観を、女性は男性の価値観を含む女性の世界観を表現しているのでは?という印象です。
恋の予感
タイトルにあるように主人公のベル・クラネル少年はダンジョンで素敵な女性と出逢いたいという願望を元に迷宮都市オラリオで女神ヘスティアのファミリアに入団し一人冒険の日々を続けます。そして出会いはあっさりときてしまいます。
ロキのファミリアのアイズ・ヴァレンシュタインという女性に命を助けてもらったことをきっかけに彼女に恋をしてしまいます。番組の冒頭で早くも恋に落ちてしまったベルにはこの先どんな運命が待っているのでしょう。
神話が現実に!!
筆者の場合、ライトノベルを先に読んだのが『ソードアートオンライン(SAO)』次に読んだのが『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』です。SAOの場合、フルダイブ型ゲームの仮想空間が舞台ということでGameMasterが神のような形で語られました。対して『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』は、本当に神様がいる世界での話です。黒龍も空を飛びます。
どっちがよりリアルなのかという問いは極めて難問だと思います。小説って奥が深いなと、実感できたのは、片方だけではない、2つの微妙に似ている世界観がそこにあったからだと思います。
まとめ
この作品はリアリズムの中にファンタジーを封じ込めたようなアニメーションだなと思います。大人になりすぎた大人が読んで丁度いいくらいの絶妙な不思議さが心地よいアニメです。
神話とモンスターってなぜセット売りされることが多いんでしょう。このアニメでもモンスターの役割が規則的に存在しています。明らかに仮想敵です。神話を支える柱がファンタジーで、克服すべき仮想敵の存在とファンタスティックな展開が視聴者のニーズに共鳴するのです。
現代人が神話を突き詰めると、ここにたどり着く、といったような要素が凝縮された実に質の高い作品だと思います。
文章:Shinichiro.S