出典:©西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト
元は2005年の西尾維新氏による小説でした。テレビアニメ化されたのが2009年のことです。当時深夜アニメの理想的な形としてアニメファンから熱い支持を受けた今作はファンタジーでありながら過度な戦闘シーンが少なく、安心してみていられる作品になっています。
『化物語』あらすじ
物語はとある高校での怪現象から始まります。主人公の阿良々木暦(あららぎこよみ)は、忍野忍(おしのしのぶ)との出会いにより吸血鬼になってしまいます。主人公の暦以外は、魅力的な女性のキャラクターを中心に物語が進みます。
暦の同級生、戦場ヶ原ひたぎ(せんじょうがはらひたぎ)は、吸血鬼をはじめとする「怪異(かいい)」という化け物(ひたぎの場合、蟹)の類に襲われ重さを失ってしまいます。
共に現状を共有するうちに、2人の関係は恋愛へと発展するのか、そして二人の身に起きた怪異現象はどうすれば治るのか。なかなかテーマの多い作品です。
『ひたぎマジ天使』
作品を観た第一印象は「絵がきれい」でした。キャラクターが多彩で、例えばランドセルを背負ったツインテールの少女・八九寺真宵(はちくじまよい)は怪異に襲われ迷子になった小学生です。暦との掛け合いが絶妙に謎めいていて面白いです。今作においてメインのヒロインになるひたぎの未成年とは思えない妖艶な姿と落ち着きっぷりにも注目です。
他にも怪異に襲われて左手が熊の手になった神原駿河(かんばるするが)など魅力的なキャラクターが次々に登場します。テレビ放送は2009年7月3日 – 9月25日と短期間でしたが、この『化物語』をはじめとする『物語シリーズ』はその後も数多くリリースされており一躍人気を集めた作品です。
アニメーションとしてレベルの高い画力と美しい描写を兼ね備えており小説が原作であることも頷けるセリフの多い情緒的な作風は初回放送日から10年経った今でも劣化することなく活き活きとしています。
文章:Shinichiro.S