出典:©武内直子・PNP・東映アニメーション
30代後半~40代にはわかる、話題を呼んだテレビアニメ『きんぎょ注意報!』の後継を任されたのがテレビアニメ版『セーラームーン』でした。
原作があまりに大人向けだったため子供向けにストーリーを大幅に改善して放送されました。後に、『美少女戦士セーラームーンClystal』により原作漫画に忠実なストーリーが紹介されました。
うさぎには仲間がいる
主人公の月野うさぎはまだ中学2年生です。ある日、人間の言葉を喋る黒猫のルナと出会います。ルナいわく、この街には密かに妖魔という魔界の獣が生息しており妖魔を倒すために、うさぎの力が必要だと話します。
うさぎは生まれながらの泣き虫です。うまく戦えず追い込まれた時、仲間のセーラー戦士達の助けでなんとか街に巣食う妖魔達を退治していきます。決め台詞は「月に変わってお仕置きよ!!」。
黒猫のルナは、「幻の銀水晶」と「月のプリンセス」を探し求めているようです。うさぎを含むセーラー戦士達は徐々に自分たちの置かれている状況と使命に気づき始めます。
奥深いストーリー設定に感動!
早朝アニメ『プリンセス・プリキュア』や深夜アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』など多くの作品に影響を与えたこの作品は世界中で放送されて、少女達に明るい夢を届けました。
少女の敵はいつでも複雑怪奇
ダークキングダムとの対立は最終回まで縺れます。いったい我らが地球に何が起きているのでしょうか、そして「月に代わる」セーラームーンとその仲間の存在意義とは?
序盤の明るい雰囲気もストーリーの後半ではシビアになっていきます。魔法に比重を置くでもなく、少女の心に比重を置くでもない偏りのない絶妙なバランスのストーリーが世界中の少女達のニーズを満たしていきます。
ロマンスとしての性質も豊かな作品
恋愛要素もあり、多感な年頃の女の子からも多くの支持を受けています。うさぎの危機を救うのはセーラー戦士だけではありません。タキシード仮面という紳士も存在感抜群です。見るほどにのめり込む底無し沼のようなストーリーに魅了されること間違いなしです。
実写版でも豪華キャスト
『実写版セーラームーン』では女優の泉里香さんや北川景子さん、小池里奈さんなどが出演し若手俳優の登竜門とも云われるようになりました。
所謂メディアミックス作品になったわけですが、実は武内直子氏の描いた原作漫画『セーラームーン』は18巻で完結しており、テレビ局の後押しもあってテレビアニメでその世界観を膨らませるに至ったものです。
ワールドワイドなファン層
フィギュアスケートのロシア代表選手であるエフゲニア・アルマノヴナ・メドベージェワさんがエキジビジョンで月野ウサギの格好をしたのをはじめとして、世界各国にファン層を広げるこの作品は海外のコミックマーケットでもコスプレに使用されるなど文化的交流にも活躍を果たしています。
女の子にとっては国境をも超える永遠の憧れなのでしょう。
文章:Shinichiro.S