出典:©2021 暁なつめ, カカオ・ランタン/KADOKAWA/「戦闘員、派遣します!」製作委員会
聞け、皆の者!
我らが悪の秘密結社「キサラギ」による地球征服は、目前に迫っておる。
だがここに、重要な問題が発生した。
このまま征服を完了してしまうと、多くの戦闘員が不要になってしまうのだ。
そこでだ、戦闘員の雇用確保のため、他の惑星を侵略することにした。
手始めに、戦闘員六号を送り込もうではないか。
ああそれと、ミッション失敗の際の証拠隠滅のための自爆装置としてアンドロイドのキサラギ=アリスも付けようではないか。
武器は当然として、その他に六号に持たせるべき侵略アイテムは何だ?
パラシュート
転送機というものは、どこに飛び出すかわからないのだ。
地上か空中か・・・。
地中や海中深くの生存不可能の場所に飛び出したときは、そこまでの運命だったと諦めるがよいぞ。
だが、パラシュートぐらい持たせてやろう。
バギー
これがあれば、砂漠も山岳地帯もスイスイ移動できるはずだ。
ところで現地にはガソリンスタンドはあるのかの?
ガス欠になったり、故障しても知らんが。
まあ、六号なら何とかするだろう。
食料
報告では、現地の食糧事情は隣で会話していたオーガなどが戦闘で死ぬと、その日の夕食のスープの具になっていると聞く。
なんとか食べ物を持たせてやりたいが、荷物が多すぎて邪魔になるといかんから、ミッションを優先ということで悪しからず。
カメラ
現地は王国と魔王軍が戦争中だと報告があった。
さらに魔王軍の女性幹部は半裸だと!
必ず携帯していくとよい。
撮った写真は必ず報告書とともに見せるのだぞ。
必ずだぞ。
お前たちが惑星侵略の際はこれらを参考にするとよいぞ。
ところで、アリスからの報告によれば、
現地の惑星では、戦略というものを持っておらず、常に正面から突っ込んでいく戦法。
地雷をしかける、背後に回り込むなど考えもしない、正に組みやすい相手だという。
六号からは苦戦していると報告してくるが、長く居座りたい腹積もりだろう。
ウソ報告の罰として六号に帰還の際にはお土産を所望すると伝えろ。
それは、魔王軍幹部のハイネちゃんだ。
くれぐれも王国軍隊長のスノウを連れてくるでないぞ。
文章:百百太郎