出典:(C)2003 YUJI SHIOZAKI・WANI BOOKS/IKKI TOUSEN PARTNERS
和製大陸型歴史ファンタジー
キーワードは『三種の神器』と『京都』。特に勾玉が今作の主要なアビリティーに設定されています。作品のテイストは歴史的伝説を踏襲した魔法少女モノといったところです。主人公の17 歳の女子高生・孫策伯符(そんさくはくふ)とは中国の漢の時代の武将であり三国志にも登場し、呉という国の皇帝でした。そんな彼の魂を受け継いだのが、現代における女子高生その名も変わらず孫策伯符です。
基本的に作中では女子高生の格好なのですが「闘士」と呼ばれます。ノリとしてはドラゴンボールに近いかもしれません。
孫策の実力は天にも届く勢いで加速する!!
日本の関東地方では闘士たちの激しい覇権争いが繰り広げられてきました。孫策が転校してきた南陽学院は千葉県に位置します。
孫策自身、魂がうねり、戦闘本能が目に余るほど好戦的なJKであり、彼女はすぐに関東の派遣争いのトップランカーに上り詰めます。当初の実力はEランク、もしくはそれ以下と目されていましたが、三国志らしい壮絶な成り上がりを演じます。
三国志の魂が垣間見られる作品
注目すべきは埼玉県の成都学園に所属する劉備・関羽・張飛・諸葛孔明の存在感でしょう。絶対的に視聴者のニーズが集中するポイントを絶対に裏切りません。
劉備は眼鏡っ子になっており、想像通りかなという印象もありますが、諸葛孔明はといえば明朗快活な一面は引き継いでいますが、勾玉のピアスにツインテールを赤いアクセサリーで留め、髪の色はエメラルドグリーンといったかなりポップな印象があります。
この、「忠実な再現力」と「ささやかな裏切り」をうまく使って教育資料としての歴史漫画とは一線を画しているところが原作者のもつ色気なのではないかと思います。
まとめ
これまで書いてきたように、血の繋がりや転生とは違う「魂の繋がり」によって現代に舞い降りた武将達の様々な関係性がこの作品の肝だと思います。
その他の作品が安易な設定というわけではありませんが、それでも設定の緻密さには差が見えると思います。今観ても新鮮なアニメであり、続けてみることや、より深く歴史に触れ合おうと視聴者が行動することでアニメ自体が何倍にも価値のあるものになると思います。今からでもチェックしてみてはいかがでしょう。
文章:Shinichiro.S