出典:©許斐剛 TK WORKS/集英社・テレビ東京・NAS
主人公・越前リョ-マは天才的なテニスプレイヤーで、アメリカ各州のJr大会で4連続優勝を成し遂げるほど恵まれた能力を持っています。人より少し冷静で、その態度が若気の至りととられることもあります。日本の中学校に入学したリョーマの長く険しい戦いが幕を開けます。
優れた感性をもつリョーマ
リョーマがテニスを始めたきっかけは父親でした。父親は越前南次郎(エチゼンナンジロウ)という稀代の名テニスプレイヤーでした。小さな頃から英才教育を受けて育ったリョーマは意識が同学年の子供たちとはかけ離れており、優れた感性を持っていました。
その為にクールなイメージを持たれるジレンマを抱え、それでも中学生活を送る中で成長し、ライバルとの戦いの中で意識改革を続け、新たな一面を見せるようになりました。
2009年からは『新テニスの王子様』も始まり、U-17W杯の日本代表高校生枠をめぐる戦いへと舵を切ります。
主人公が抱える重圧
才能というものは時に残酷です。残酷さとは恵まれた才能を身体中で感じた後から追うようにかぶさってくるものです。その残酷さと向き合う精神的な力がこの作品の主人公にはあります。
1999年から世紀を跨いで今なお連載されている人気コミックスのアニメバージョンです。ある世代の人間にとって、テニス×青春を決定づけた作品であり、一つの『スポーツ』の楽しみ方を刺激的で夢のあるものにしたのがこの作品だと思います。
垣間見える教養と、生きる為に必要なプライド
視聴者が子供たちだからこそ、スポーツを通して「夢を見ることの大切さ」を見せつけてくれる作品がこの作品であり、テニスのプロになりたいと夢見る少年少女に具体的な”成長の過程”を見せてくれるあたりが「教養に溢れた記録(ログ)」といった印象を与えます。
また、擬似体験としての「頂き」を経験することにより、視聴者の心には、不思議な、プライドのようなものが宿ることでしょう。
大人の階段、まずは一歩!
最近ではいろいろなスポーツがアニメ化されており、アニメから得る情報と、目の前にある現実とを、観る人自身の価値観で消化しやすく描かれていることが、若い人達の学習能力に貢献していると思います。
観れば必ず一歩大人になれる作品『テニスの王子様』には延々と続く未来があります。自分を一歩成長させる為に、一度チェックしてみてはどうでしょうか。
文章:Shinichiro.S