出典:©秦野宗一郎・京都アニメーション/無彩限の製作委員会
このアニメは京都アニメーションの自社レーベルKAエスマ文庫のライトノベル作品で秦野宗一郎が原作の物を京都アニメーションが制作して2016年冬に放映された作品です。
非常識が日常になった世界で生きる登場人物達
阿頼耶識社(あらやしきしゃ)と言う企業の研究施設でテロが発生、そこで研究していたウイルスが蔓延するという事故が起きます。そしてそのことから人々の脳が機能変化します。
人間が今まで幻影だと信じていた妖怪や怪異などが実際の存在「ファントム」となり目に見えるという世界になるのです。そこでは特異能力をもった子供が生まれ育ってファントムと対峙できる存在になります。
小中高一貫教育の私立ホセア学院に通う高等部1年の男子生徒一条晴彦(いちじょうはるひこ)がこの物語の主人公です。彼はホセア学院の脳機能エラー対策室のファントム退治の部活に参加し、高等部2年の女子生徒川神舞(かわかみまい)とチームを組んでいました。しかし彼らのチームはいつも他のチームと比べて最下位という状態。そんな時現れたのがファントムを文字通り食らうというファントムイーターの能力を持った彼らと同じ学院に通う高等部1年の女子生徒和泉玲奈(いずみれいな)でした。
物語が進むにつれてファントムを声で攻撃できそして彼らの気配を察知する事が出来る能力を持った高等部1年の女子生徒水無瀬小糸(みなせこいと)、自分のヌイグルミ「アルブレヒト」を巨大化させて操る事が出来る彼らの学園の初等部4年の女子生徒熊枕久瑠美(くままくらくるみ)が彼らのチームに参加します。
世界はファントム達で満ち溢れている
ファントムと言ってもその生態は様々です。まずこのアニメでいつも晴彦につきまとう妖精の様に小さくて空を飛ぶ少女姿のファントムのルルはこのアニメのマスコット的存在と言えるでしょう。彼女は人間に悪さをせず、共に暮らしています。そして明るく元気でこのアニメでは場を和やかせる存在です。このアニメの冒頭でのルルと晴彦との掛け合いはコミカルに描かれ、そしてこのアニメの話の内容の前振りとなっています。
この物語で和泉玲奈が脳機能エラー対策室の一員になった事を両親に話せず悩んでいる時の家族への複雑な感情や、晴彦が子供の頃に離婚した両親への感情など京アニが得意とした家族を題材にした思春期の登場人物の思いなども描かれています。
呪文を唱える場面がカッコイイ!
その他にも彼らがファントムとの戦闘で攻撃する際に使用するパロールという一種の呪文を唱えるシーンの台詞は格好良く声優の演技がとても光っていると思います。
そのほか、京アニでは珍しい視聴者を男性と想定して作られたのか川神舞の豊満な胸を強調したシーンなどお色気要素もあります。
文章:harry.