出典:(C)空知英秋/劇場版銀魂製作委員会
2006年からテレビ東京でアニメが放送され、一躍人気作品となった『銀魂』シリーズの劇場版第2弾にして完結編になります。第1弾は2010年の『劇場版 銀魂 新訳紅桜篇』であり、辻斬りにあった桂と主人公の銀時が追いかける妖刀の謎に迫る物語でした。今作は完結編ということもあり、注目を集めました。
病気により移住を余儀なくされた江戸の人々
坂田銀時は志村新八と神楽の3人で万屋(なんでも屋)を営んでいました。そして今回の劇場版『銀魂』は平賀源外という発明家が発明した「時間泥棒」のおかげで5年後にタイムスリップした坂田銀時の物語です。しかし、5年後の世界で銀時が見たのは、それぞれに独立して万屋を営む成長した2人の姿でした。そして銀時はかつて自分が倒したはずの魘魅(えんみ)による白詛(びゃくそ)という病気が蔓延して、江戸の住人のほとんどが他の惑星に移住している現実に出会います。そして銀時は更なる世間の不条理と戦うことになるのです。
神楽の成長
宇宙最強の戦闘族・夜兎族(やとぞく)の神楽の順調な成長ぶりにひとまず安心します。映画館で映画本編の直前に現れる「映画泥棒」をいじっている感じの「時間泥棒」の設定も面白く、銀魂らしいポイントだと思います。
珍さんの孤独な戦い
銀時は5年後の世界で自分の正体をばらしてはいけないというルールの元に「珍さん」を名乗ります。なぜそのチョイスなのかは謎ですが、珍さんは5年後の世界を踏まえて現代の世界に出現しようとしている脅威に立ち向かおうとしていました。
銀魂の真骨頂は健在
時にキャラクター性が跡形もなくなり、声優さんの声だけが命ずなな展開もテレビシリーズでは馴染み深いですが、アニメーション映画としては斬新だと思います。週間ジャンプに連載されていた漫画にも実写映画にも異なるアニメーションならではの銀時の姿に笑わされ心動かされること間違いなしです。個人的には神楽を担当する釘宮理恵さんの演技力に感動を覚えます。
文章:Shinichiro.S