出典:©三田誠・TYPE-MOON / LEMPC
三田誠氏の原作を忠実に反映したこの作品は2019年7月から放送が続いている魔術に関する物語です。三田氏は、原作小説から漫画、アニメに至るまでストーリー構成を手がけており統一された世界観で観るものを多角的に刺激する作風で描いています。
『ロード・エルメロイII世の事件簿-魔眼蒐集列車 Grace note-2話』あらすじ
主人公のロード・エルメロイ(ウェイバー・ベルベット)をロードとして推薦したのがライネス・エルメロイ・アーチゾルテです。ロードという魔術師にとって平和の象徴である時計塔の守護者に任命されたウェイバーはロードエルメロイとしてライネスの義理の兄になります。
今回の依頼は教え子メアリの父、アーネスト・ファーゴが、バラバラ死体となって自宅に放置されていたことについてでした。調べを進める間に地動説ではなく軌道説により法がかけられておりファーゴの目論見は肉体を捨て屋敷自体に魂を転移させることだと判明します。
そしてその事実がエルメロイの手で判明した時にファーゴの魂は暴走を始めます。
『エルメロイの守護者としての使命』
ファーゴの目論見として、「霊魂」と「不老不死」という二つのテーマが浮き彫りになります。最初は殺人事件として捜査を請け負ったロード・エルメロイでしたが、エルメロイは違和感を感じます。そして、これが古い魔術ではなく最新の魔術(軌道説を元にした法)により意図的に仕組まれたことだと気づきます。
この案件は過去にも多数の魔術師がその謎を解きに訪れており、その全てが匙を投げたものです。そして最終的にロード(守護者)であるエルメロイに回ってきた話なのです。ファーゴの仕掛けた法は最新鋭の法であり極めて特殊なものでした。そしてファーゴの目的は自殺による「不老不死」でした。
複雑に屋敷に同化したファーゴの法を解いて鎮魂するのがエルメロイの仕事です。あまりにも凄惨な事件でしたがエルメロイの守護者としての使命にはまだまだ先があるようです。
文章:Shinichiro.S