出典:©福本伸行/竹書房・VAP・4Cast・NTV
似て非なる主人公
漫画家の福本伸行さん作の麻雀漫画「アカギ 〜闇に降り立った天才〜」に登場するアカギ(赤木しげる)と、同じく福本伸行さん作のギャンブル漫画「賭博黙示録カイジ」に登場するカイジ(伊藤開司)。
作中で行うギャンブルの種類は違えど、様々な状況の中で命を賭けてギャンブルをする二人です。
どちらもアニメ化・実写化されており、知名度も高い作品だと思います。
アカギとカイジ。似ているようで似ていない…でもちょっと似ている?
まずは両者の詳細について筆者なりにまとめました。
アカギの場合
アカギは初登場時、13歳の少年でした。
最初は麻雀の知識が無かったにも関わらず、少しルールを教えてもらっただけで勝利を勝ち取り、それだけでは飽き足らず「倍プッシュだ」と再度危険な勝負を持ちかけます。
その後も強敵と麻雀で勝負し、時にはイカサマを利用したり、時には相手の心理を読み切って勝利していきます。
お金そのものに執着は無いようで、とにかく勝負して勝つ(相手を破滅まで追い込む)という意思が伝わってきます。
どんな状況でも基本的にいつもクールに打ちまわしていく姿もかっこいいですね。
どんな生い立ちなのか、普段はどんな生活をしているのか?などいろいろと謎多き人物ですが、そんなミステリアスなところも人気の理由だと思います。
カイジの場合
カイジは初登場時は20代前半。一応フリーターではあるものの、働かずにダラダラと過ごしていました。
過去に知人の借金の保証人になっていたことから一気に多額の借金を背負うはめになり、一攫千金のギャンブル船に乗り込むことになります。
最初は他人に出し抜かれピンチに陥りますが、仲間を作り、アイデアを練り、窮地からの脱出を図ります。
行く先々で多種多様なギャンブルを行うことになりますが、その度にカイジは苦しみ、勝利したかと思ったらまた転落、といった感じで、見ている側も毎回ハラハラします。
物語の初っ端から高級車に悪戯をしていたり、貯めるはずだったお金を誘惑に負けて豪遊してしまったり…立派な大人とは言い難いですが、どこか共感できる部分もあって、格言のような台詞も多いのでつい注目してしまう人物ですね。
似てる部分、そうでない部分
似ている部分と言えば、ギャンブルとは切っても切れない関係にある、という点でしょうか。
置かれている状況は二人共だいぶ違いますが、ギャンブルの中で頭を使い、勝利を引き寄せる部分は似通っていると思います。
違う部分なら、お金に対しての反応。
アカギにとってはお金は「相手を追い詰めるための道具」カイジは「生き残るために必要なもの」といった印象を受けます。
アカギはお金を差し出されても冷たい目をしていましたが、カイジなら恐らく「ありがてぇ…!」と目をキラキラさせると思います。
そして、他人との接点。
アカギは基本的に一匹狼ですが、カイジは仲間を作り、協力することが多いイメージがあります。
アカギとは格が違いすぎて友達にはなれそうにありませんが、カイジとなら機会があれば友達になれそうですね!
どこか神聖な雰囲気のあるアカギ、そして駄目人間だけど共感できるカイジ。
違った魅力を持つ二人、あなたならどちらに惹かれますか?
文章:大葉勺々