出典:© SOTSU・SUNRISE
原作はガンダムシリーズの発案者である富野由悠季氏によるものです。富野由悠季氏は父親が戦時中、陸軍のために防毒マスクや戦闘機の防水布などを作る技術者でしたが、反面、平和を訴え戦争の無い未来も望んでいて、「巨大ロボットを“らしく”活躍させる場が戦場しかなかった」とも言っています。
あらすじ
主人公は『月の民』ムーンレィスのロラン・セアックです。銀色の髪に褐色の肌という目立ちやすい姿の少年ですが、地球先行潜入員に選ばれ、フランとキースとともに地球に降下します。
降下は無事成功しましたが、ハイム鉱山を目指す道中川に溺れ、ハイム姉妹に助けられます。姉のキエル・ハイムは月の女王ディアナとそっくりで上品な女性でした。
ムーンレィスにとっての故郷とは?月の革命や核ミサイルなどがキーワードとなり多民族の交流がいつか平和に収まることをテーマに物語は進みます。
感想
今回のガンダムはロランの駆る「ホワイトドール」というものです。月の軍から地球が奇襲にあった時に、山の一部から封印を解かれるように動き出します。物語全般としてアンティーク的なメカニック・デザインが多く見られます。クラシックと呼んでもいいでしょう。
ロランとフランとキースはキャラクター性に優れており、子供でも十分に理解できる作品になっていると思います。キエル・ハイムと月の女王ディアナの関係性に注目です。
ガンダムシリーズといえば、スペースコロニーや小惑星での革命軍の発起が定番ですが、今作は月と地球という身近な環境で起きる争いが題材です。シリーズの中でもより分かり易く、より将来的に可能性のある設定がなされています。
文章:Shinichiro.S