出典:©武田すん・講談社/グレイプニル製作委員会
前回、11話のコラム記事を執筆した際に『グレイプニル』と言うタイトルの謎が、まだぼやけていると書きましたが、12話でその謎が明らかになります。
海斗と愛子とほのかの3人の関係性が深掘りされています。とはいえ、第1シーズン最終回まで後1話です。
謎多き終幕ということになりそうです。
山田塾の記憶
かつて、山田塾という孤児養育施設に入居している7人の仲間達はお互いを支え合う仲にありました。しかし、現時点で修一には、山田塾の記憶が全くありません。クレアの記憶も曖昧です。
そんな中、記憶を失っていない山田塾のメンバー直人とエレナは、100枚のコインを集めた海斗という同級生の暴走を止めようと密かに暗躍します。
海斗の過去とは?恋人に近かったほのかが、1枚のコインと引き換えに仲間である愛子に変身したことで、歯車が狂い始めます。
それが悲劇の幕を挙げる引き金となってしまいました。愛子は、直人の恋人で、人知れず自死しています。
海斗のグレイプニルが、愛子に変身したほのかの首に輪をかける!!この悲しみが連鎖しないようにしまい込んだのは、ほのかなのか?
海斗の暴走を止めるために、2人に記憶を残したのも、ほのかなのか?
想像しうる限り、この物語はほのかを中心にさらに進展していきそうです。
記憶改竄の謎
クレアは「両親が、姉(修一の恋人だった)エレナの手によって両親を殺された」という記憶を持っています。しかし、修一同様その記憶も改竄(かいざん)されている可能性が高いです。
『グレイプニル』という話は、後半に近づけば近づくほど、ほのかという存在の不気味さが際立ってきます。
そして、最悪の敵だったエレナが、かつて修一と『2人で一つの存在』になって、海斗と対峙していたこともわかっています。
記憶を改竄したのが誰なのか、この謎はまだ原作でも語られていませんが、毎話何らかの伏線回収がなされているところが魅力的な作品です。
まとめ
おそらく、修一の両親もクレアとその姉エレナと同様に両親を失っています。その事自体に、秀一が気付いているかどうかが微妙なくらい現実が捻じ曲げられた世界。
『ひとまず安心』と言いたくなる瞬間の多い作品です。筆者は、原作漫画のファンなので、テレビアニメだけでどれほど物語の脈略が読みとれるのかわかりませんが、興味があれば原作も読んで欲しいです。
文章:S.Shinichiro