出典:©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
この作品は、2016年に初めて週間少年ジャンプに連載された作品です。単行本1巻~19巻で累計発行部数が4,000万部を突破という記録は当時話題に昇りました。
物語は日本昔話のような世界観で、山奥で暮らす平和な一家に突如訪れた鬼の襲来、それにより奪われた家族と、鬼に転生してしまった禰豆子(ねずこ)を主人公の竈門丹次郎(かまどたんじろう)がかばいながら妹を人間に戻すための冒険の日々を綴った物語です。
理想の家庭が一夜にして崩壊
6人家族の長男である丹次郎は、家族の生活のために炭を売りに山を降り町でいろいろな顔馴染みの人と交流をしていました。夜遅くになってしまいますが、全ての炭を売り切った丹次郎は家へと帰ります。道中、知り合いのおじさんに夜は鬼が出るからこの小屋に泊まって行きなさい、と言われ素直にご飯をいただき一夜を過ごして寝床につきました。
翌朝家に帰ると、鬼に食い散らかされた家族の遺体があります。家族を失い、妹・禰豆子を鬼に変えられてしまった丹次郎は、町へ降りて妹を救おうと急ぎ走ります。しかし、禰豆子は丹次郎を襲ってしまうのです。
人鬼の謎
第一話から衝撃的な展開です。何不自由ない生活をしていたはずの家族に訪れたいきなりの悲劇。辛すぎます。鬼という存在があまりにも具体的で、且つ人間の悪行に対してではなく無差別に地獄に突き落としてしまうような設定が子供が見るには、やや酷(こく)だなと思います。
禰豆子の状態がまだ明確ではない第一話。そして、人鬼の謎が徐々に明らかになります。実は後に「人間を鬼に変える」鬼はこの世に一体しかいない、ということがわかります。
まとめ
2019年の話題に上がったNo. 1アニメ『鬼滅の刃』です。本屋さんに行っても一番目立つところに置いてあるのがこの作品です。ちなみに2番目に目立つところに置いてあるのが『約束のネバーランド』です。どちらも人を餌とする鬼に、人間達(特に子供達)が立ち向かう物語です。
筆者の世代的には成人になって『東京喰種』を見るので精一杯だったのに、今時の少年少女はメンタルが強いな、と感心しています。でも世代が消化しきれていない大人の事情にこれから立ち向かおうとする子供達にはこのくらいのたくましさが必要なのかもしれないと思う今日この頃です。連載は終了しましたがまだまだ注目の作品です。
文章:S.Shinichiro