出典:©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
那田蜘蛛山・延長戦
瀕死の状態で、戦いを潜り抜けた炭治郎と禰豆子でした。
しかし、鼻の良い炭治郎は匂いで、累がまだ生きている事に気づきます。
累は「炭治郎に首を刈られる寸前に自分の糸で自分の首を斬っていた」と言います。
炭治郎・禰豆子は限界の状態でした。
累が殺目篭を放ち、炭治郎にとどめを刺そうとした瞬間、冨岡義勇が登場します。
義勇は、炭治郎が知らない『水の呼吸・拾壱ノ型・凪』を繰り出し、圧倒的な実力差で真っ向から累の首を飛ばします。
一方、姉は累の現場から逃走し「しくじった、私だけは今までしくじったことがなかったのに」と呟きます。
切ない過去が語られながら、姉は炭治郎たちの先輩・村田と遭遇します。
一瞬で、繭の中に村田を閉じ込めた姉のもとに胡蝶しのぶが登場します。
殺されると思った姉は、無理矢理従わされると言いました。
しのぶは、助けてあげる代わりに、条件として質問をすると言って、何人殺したか尋ねました。
姉は5人と答えました。
しのぶは「嘘はつかなくていいですよ、80人は喰っていますね」
「お嬢さんは正しく罰を受けて生まれ変わるのです!そうすれば私たちは仲良くなれます」
と言って、人を殺した分だけ拷問しようとしたので、姉は反撃しました。
すると、しのぶは『蟲の呼吸・蝶ノ舞・戯れ』を繰り出し、姉を毒殺します。
なぜ鬼にならなければならなかったのか
累は「人間だった頃の記憶がない、家族の絆に触れたら記憶が戻ると思ったんだ」と人生を振り返ります。
次回21話でその詳しい回想が出てきますが、自分の死を悟り、「なぜこんなことに」と鬼になった不幸に改めて気付かされるパターンは物語の中で絶対に必要なパーツのように思えます。
鬼の自戒の念に対して、胡蝶しのぶの「罰を受けるべきです、拷問をします」という発言にも極端な正義が感じられます。
身に覚えのある失敗を、どうして責められるのか、的な真理について炭治郎がどう論破するのか、という点も注目すべきポイントです。
まとめ
現場が惨状になったものの、ひとまず十二鬼月の1人を倒した事による安心感を感じます。
そして、柱の圧倒的な存在感に出会えました。
『鬼滅の刃』最大の魅力となるパターンですが、見るたびに心動かさせられます。
「ただのままごとよ、みんな鬼狩りが怖くて仲間が欲しかっただけ、一緒に逃げましょう」と言った家族を裏切り、姉は累に密告し、結局その鬼は拷問の末、日光に当てられ死亡するという一件がありました。
偽りの家族と、逃げられない恐怖、家族だった存在の死をなんとも思わなくなった鬼の性根、そして、全てが詰まったこのエピソードが次回の21話の怒涛のドラマへとつながります。
鬼は人間の負の感情から生まれてしまったもの。この事実を判断するのは、とてもパワーのいる事です。
文章:S.Shinichiro