出典:©賀来ゆうじ/集英社・ツインエンジン・MAPPA
あらすじ
不老不死の仙薬が眠るとされる島「神仙郷」の地を踏む画眉丸と佐切。
人面蝶が舞い、美しい花に満ちた不気味な景色が2人を迎える。
仙薬を探す画眉丸たちの前に立ちはだかったのは、目的を同じとする筈の死罪人であった…。
お堅い付き人
神仙郷へと辿り着いた画眉丸と佐切。
辺りの景色を見て佐切は幻想的と口にするが、画眉丸には“不気味”でしかなかった。
この状況に警戒するようにと口にしようとする画眉丸の手縄が、突如として音を立て弾け飛ぶ。
「手縄は外さない規則です」
「手縄をつけなさい。手縄をしないならその首刎ねるまで」
神妙な顔つきで口にする佐切に、画眉丸はしぶしぶ了承する。
画眉丸に手縄を付け直そうとする佐切の目の前から、画眉丸の姿が消える。
画眉丸は、死罪人の鉄球によって吹き飛ばされたのだった。
手縄をせずに攻撃してくる死罪人の姿を見た画眉丸は、それを佐切に伝えるが、佐切は困惑した表情を見せる。
「て、手縄はどうしたんですか期聖殿!」
期聖の発言により、佐切のお堅さと真面目さが筒抜けとなったのだが…。
この状況であっても画眉丸は“手縄”を付けたまま戦闘を強いられるのだった…。
強さの種
突如として佐切に襲い掛かる画眉丸。
私を殺せば“規則違反”になると口にする佐切だったが、画眉丸は“優先順位”があると口にする。
「もし、石隠れ衆が島に上陸すれば全てが水泡に帰す。そうなる前に仙薬を見つけねば…」
お互いに相手を“殺すべき”と判断して斬り合いが続く中、お互いに“ためらい”があった。
画眉丸は妻の言葉を思い出しながらも、“情の弱さ”も同時に思い出していた。
「まただ。これは弱さだ。このままじゃ無罪どころか…ここで生き残る事もままならん」
「まったくやっかいだ。心ってやつは」
画眉丸は佐切の刀を折り、佐切を一閃しようとする。
何とか鞘を構えて耐え凌ぐ佐切だが、形勢逆転は不可だった。
そのまま画眉丸に押し倒され、切っ先を向けられる佐切。
死を覚悟した佐切だったが、画眉丸の刀が震える。
画眉丸は苦痛の表情を見せ続けていた。
「あの時も…この男はずっと今と同じ顔を」
「何かに耐えるような眼をしていた」
画眉丸の姿を見て“情”と向き合う事が出来た佐切だから気づけた事だった。
涙を流す画眉丸に、佐切は伝える。
「それは弱さじゃない」
「強さの種よ。何も感じないなんて、ただ目をそらしているのと一緒。自分の情から逃げない事が…強さだと思う」
情と向き合う2人は、お互いを理解して再び共に歩き始めるのだった…。
全体的な感想
画眉丸vs佐切がめちゃくちゃ良かったです。
この2人の心境が痛いほど伝わって…画眉丸が佐切に対して涙を流すシーンでは、見ているこちらも泣いてしまいましたね…。
本当に“情”というヤツは難しいものですね。
弱さにも強さにもなると思いますが、情が強ければ強いほど…それは強さになると筆者も思います。
それが“生きる理由”そのものになるからです。
今回の出来事で改めて2人は“パートナー”になれたのではないでしょうか?
画眉丸と佐切が共に助け合い、共に成長していく姿に注目したいですね!
しかし、人面蝶を始めとした気持ち悪い生物が溢れるこの「神仙郷」。
ぱっと見、ホラーすぎて叫びそうになりました。今後これよりも気持ち悪い生物出て来ちゃうのかな!?嫌ですよ!?
2人はどのようにして生き残るのか、仙薬は見つけられるのか…。 次回も楽しみです。
文章:クラッシャー佐藤