ディズニーアニメーションにとって32作目となる映画『ライオンキング』は手塚治の『ジャングル大帝』にインスピレーションを得たともいわれている壮大なストーリーです。のちにシンバの良き仲間であるティモンとプンバァの物語も映画化されるなど度々注目を浴びる作品です。
好奇心旺盛なシンバ
人が侵略していない動物だけの国プライドランドと呼ばれる地にムファサと呼ばれるライオンの王様がいました。ムファサと妻のサラビの間に次期王となる息子シンバが生まれます。ある日、シンバはムファサに絶対に入ってはいけないといわれたエリアに入ってしまいます。そこにはハイエナの巣があり、まだ子供ライオンのシンバにとっては命の危機とも呼べる状態になります。間一髪のところでムファサに助けられたシンバですがムファサにこっぴどく叱られます。やがて叔父のスカーが、王になるべくハイエナ達を味方につけムファサとシンバの命を狙うようになります。
ムファサの最期 ライオンの本懐
叔父のスカーが強欲で、崖の上からムファサを突き落とすシーンは衝撃的です。よく、親ライオンは子供を崖の上から突き落として一人で登ってくるのを静観するという話を耳にします。しかしムファサは国王らしく悠然と振る舞い、シンバに対しても試練を与えるのではなく、言葉で解き明かすことでそのプライドとシンバの持つ資質を引き出そうとします。
ハイエナの巣で九死に一生を得たシンバは激昂する父のムファサに「お父さんみたいな勇敢なライオンになりたかった」と言います。鑑賞する私たちは、このシーンに動物の本能に強いプライドが宿っていることに感動します。
親子で見て欲しいライオン親子の絆
この作品は「ライオンハート」の精神を改めて家族に考えさせる映画になっていると思います。国王のプライドが人間の親子の本来あるべき姿すら享受させる物語なのです。2019年7月現在実写映画も公開中です。今注目の作品です。
文章:Shinichiro.S