出典:©若木民喜/みつみ美里・甘露樹(アクアプラス)/16bitセンセーションALPROJECT
滑って転んで、元の時間に戻っても、作品はコケナイ!金の卵から、金の卵を産む鶏へ!
2023年、秋里 コノハ(あきさと コノハ)は、秋葉原のアダルトゲーム会社「ブルーベル」でイラストレーターをしていた。
ある日、中古ゲーム店でゲットした美少女ゲームを開封すると・・・
タイムスリップ!
1992年で、後に販売される名作ゲームを先取りして活躍する。
だが、2023年に戻ると、自宅の棚に変化が!
コレクションの美少女ゲームが何本か消え、「Fate」の腹ペコ王がイカツクなっておる。
時間干渉によって失われた、愛すべき美少女たちを取り戻すべく、コノハは再び時空を飛ぶ!
時空を飛び回るコノハを求めている人もいる。
伝説のコノハの才能が欲しい
1992年に飛ばされ、途方に暮れていたコノハを救ってくれたのは、美少女ゲーム会社「アルコールソフト」
美少女を取り戻そうとやってきた1999年では、「アルコールソフト」は10億円の負債を抱えていた。今度はコノハが助ける番。
後年の人気ゲームを集約した美少女ゲーム「ラストワルツ」を制作して、2023年に戻ると、驚天動地の世界となっていた。
ゲームクリエイターたちは皆、才能という「熱」を引き出すカプセルに閉じ込められており・・・その様相は、まるで映画「マトリックス」
その会社は、伝説の美少女ゲーム「ラストワルツ」の謎のクリエイターにして、すっかり伝説になっていた秋里コノハを、ずっと探していたという。
「伝説のコノハ」を発見した途端、カプセルに詰め込もうとする。
伝説のコノハのアレが欲しい
コノハの持っていた中古ゲームの封を開けて、1985年に飛んでしまったプログラマー六田 守(ろくた まもる)。彼が遭遇したのは、ふたりと犬一匹だけの、畳のボロアパートにあるゲーム会社「エコーソフト」
そして2023年、カプセル投入から逃げ回る伝説のコノハを突如、上空に出現した巨大UFOが救う。その乗組員は、あの「エコーソフト」のスタッフ。
彼らは伝説のコノハに告げる、
「ファンです。サインください」
このために、ずっと伝説のコノハを探していたという。
伝説のコノハに色気が欲しい
驚天動地の2023年を改変するために、やってきた1999年ふたたび。
コノハの勤めるアダルトゲーム会社「ブルーベル」が入っていたビルは真っ暗で、人の気配なし。
呆然と佇むコノハに声を掛けたのは「ブルーベル」の社長。
彼が営んでいたのはゲーム会社ではなく、人妻喫茶「ブルーベル」
社長は、色気のない伝説のコノハの横を素通りする。
秋葉原のビルから、人間の存在意義を変えるまでになった「アルコールソフト」
畳アパートの一室から巨大UFOになった「エコーソフト」
伝説のコノハを求めた人たちは、その熱量で、すさまじい出世を見せる。
だが、「ブルーベル」の社長だけは、コノハを生かしきれない、目の前のチャンスに唯一、気づかない。
誰ですか、彼に親近感が湧くとか言っているのは?
文章:ヒトツメロバ