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『呪術廻戦』第12話「いつかの君へ」【感想】

出典:©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

虎杖VS順平

順平は、真人が「順平の術式は毒だね」と語っていた通り、澱月という海月の式神を媒介にして毒を分泌し、攻撃します。

「無闇な救済になんの意味があるんだ?命の意味を履き違えるな!奪える命を奪うことを止める権利は誰にもない。」と宣言する順平に対し、

虎杖は「順平が何言ってんだかひとつもわかんねえ!それらしい理屈をこねたって…お前はただ…自分が正しいって思いたいだけだろ」と言います。

このやりとりがこの話の最も大きな収穫のような気がします。

虎杖には、支配や洗脳とは無縁の精神的体力があります。宿儺の器として生き続けられるほどに。

「呪いと人間が似ている」というより「呪いと言葉は似ている」と言った方がしっくりきます。

順平の無念

順平が、術師であるためには関係性とバランスの変化に気をつけなければなりません。

しかし順平は、真人というあまりにも異次元で誰しもを論破するような男に、傾倒しかけてしまいます。

その大きな原因の一つには、順平の母親が惨殺されたことにもあるのです。

これはもう、真人からの脅迫に近いものがある気がします。

結論を言うと虎杖の目の前で、順平は魂の形を変えられ絶命します。

虎杖は、宿儺に順平の治癒を嘆願するものの、断られ、高笑いされてしまいます。

無為転変という術式を、虎杖もくらいますが体に触れた瞬間、真人は宿儺の領域に引き込まれ「共に腹の底から小僧を笑った仲だ。一度は許す。二度はない。分を弁えろ痴れ者が」と圧倒されます。

 

まとめ

順平の言葉で「人に心なんてない…そうでなきゃ!母さんも僕も人の心に呪われたって言うのか!?」とありました。順平は呪い呪われていたのです。

『より大きな憎悪を元に生まれた呪い』が淘汰する世界で宿儺は何を思うのでしょうか。

七海が虎杖を助けに来た時、「現状報告を」と声をかける七海に対して「2人助けられなかった」と虎杖が言います。

虎杖らしいなという思いが強くなりました。そんな虎杖をパートナーとして、抜群の相性を見せる七海にも魅力を感じます。

 

文章:S.Shinichiro

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