出典:©今井哲也・講談社/2022「ぼくらのよあけ」製作委員会
ある小4が自分たちの住む団地を宇宙に帰すとか、トンチンカンなことを言い出した。
住んでいる団地が実は、宇宙船だったというのだ。
その宇宙船はニジノネという星から1万2千年かけてやってきた無人惑星探査機であり、それに搭載された人工知能が故郷に帰りたがっているという。
だが、間もなく団地も取り壊しになる。
それまでに団地に成りすましていた壊れた宇宙船を修復して、飛び立たせなければ!
小4の沢渡 悠真(さわたり ゆうま)とその仲間たちは奮闘する。
一体、何をどうするんだろうね?
団地の屋上に水を張っている
水は団地の神経伝達物質になるというのだ。
家庭用オートボットナナコの人工知能を通じて、宇宙船と円滑なコミュニケーションが取れるようになったそうだ。
カエルを集めている
宇宙船の修復には、ある菌が必要だという。
それはカエルの皮膚で培養する代物。
川で捕獲した大量のカエルを水を張った団地の屋上に放流する。
この場合、宇宙にはカエルも一緒に運ばれていくんですかね?
・・・よくよく考えたらナナコと悠真は普段から仲が良くない。
悠真のことを良く思わないナナコにおちょくられているのでは?
コア集めと称して他人と接触している
コミュニケーションがうまくとれずに団地に擬態したまま、活動休止を余儀なくされた27年前。
その時のメンバーを探さなければならないそうだ。
なぜなら彼らは、宇宙船の活動に必要なコアを持ち去ってしまったという。
その当時、小学生だったという彼らを探せ。
なんと、コアは押し入れ中で、箱に入った状態で保管されていた・・・お父さん、お母さん・・・あなたたちもですか・・・
かくして団地を空に飛ばすミッションは成功したそうだ。
1万2千年かけて地球へやってきた宇宙船。
地球の存在を知らせて再び地球に接触してくるのは2万4千年後か。
妄想か現実か?クラゲみたいな透明な何かが団地から抜けて、飛んで行った。
その様子は「飛ぶ鳥を落とす勢い」というより、「落ちた宇宙船を飛ばす勢い」といったところか。
あなたなら宇宙に何を飛ばしたい?
文章:ヒトツメロバ