出典:©2019 内田健/主婦の友インフォス・KADOKAWA/「異世界チート魔術師」製作委員会
高校生になったばかりの西村 太一(にしむら たいち)と吾妻 凛(あずま りん)は登校中、突如出現した魔法陣の光の中に吸い込まれ、異世界へ送られてしまう。
通りすがりの冒険者PTに救われ、高い魔力が認められた二人は、元の世界に戻るまで、魔術師修行をすることに。
こうして異世界冒険者となった太一と凜は、殺さずの誓いを立てたことで、能力を出し惜しみし、後手、後手に回るのである。
異常な物価上昇
果物ひとつとっても昨日は3倍、今日もさらに3倍の値段に上昇。
これは街に物資を運ぶ荷車が賊に襲われたり、畑泥棒が多発しているせい。
実は、戦を仕掛けた時のために、籠城戦に持ち込まれないよう、物資不足に仕立てる何者かの作戦であった。
しかし太一も凜もたいして興味ないようで・・・
ただフーンと、店と客とが揉めているのを眺めている。
いつか元の世界に戻るふたりにとって、知ったこっちゃないのであろう。
敵を足止め
進軍を開始した敵の動きを封じるため、大地に亀裂を走らせた。
その場で立ち往生かと思いきや・・・
敵兵は魔術での遠隔攻撃も可能なので、意味なかったのである。
結界を張られていた
気付けば国周辺には、討ち死にした者や魔力を出し切り力尽きた者など、るいるいと横たわる屍の山。
この時を待っていたかのように結界が発動する。
それは屍をゾンビに変えるもの。
亡骸たちはゾンビとなって敵味方関係なく襲いだし、人類存亡の危機へと向かう。
チート能力を出し渋っている間に、どんどんどんどん敵勢力が大きくなっていった。
男より女と戦いたい。
敵でもいいから、プロポーズされたい。
そんな馬鹿な考えがもたらした結果とも言えよう。
救世主は王弟
王弟は世界破滅を企む魔の存在を察知していた。
その暗躍するものを白日の下に引っ張り出すために、わざと国の乗っ取る野心ありきを装っていた。
実は太一もその魔のものによって世界を滅ぼすために召喚されたのだった。
さらに何よりショッキングなことは、召喚したかったのは太一だけであって、凜はオマケだったのだ!
思えば、殺さずの誓いも凜のため。
凜がいろいろ足かせになっていた?
あの時、凜が魔法陣に飛び込んでさえ来なければ・・・
そう考えると、もっと変わった結果になっていたのかも。
文章:ヒトツメロバ