出典:©山川直輝・朝基まさし・講談社/「マイホームヒーロー」製作委員会
事件に巻き込まれた。
鳥栖 零花(とす れいか)に、遺産を狙って近づいてきた半グレの男・麻取 延人(まとり のぶと)を殺害したのは、零花の父・哲雄(てつお) だった。
延人の背後には、半グレ組織を束ね、警察をも手玉にとる凄腕詐欺師の父親・麻取 義辰(まとり よしたつ)がいた。
半グレ組織は延人捜索に全力を傾ける。
延人が零花の部屋で消息を断った以上、鳥栖一家が真っ先に疑われるのは当然のこと。
警察に駆け込めば、彼らの仲間がたちまち襲ってくるだろう。
哲雄とその妻・歌仙(かせん)は娘を守るため、警察に頼らずに戦うことを誓う。
頼みは長年、推理小説で培った犯罪トリックのみだ。
それ以外に、鳥栖一家に味方になった意外なものとは?
延人を仕留めたのはアレ
零花のアパートで哲雄と延人が出くわし、乱闘となった。
とっさに哲雄が手にしたのは電子ジャー!
「この悪魔め!電子ジャーに封印してやる!魔封波!」
と、いきたいところだが・・・電子ジャーはあっても、魔封波が使えない。
電子ジャーで撲殺したあとは、延人の死体をお風呂で煮詰めて縮小させて・・・最後に封じ込めに使ったのが電子ジャー・・・ではなく植木鉢。
敵に恵まれた
麻取義辰の前に進み出て全てを話し、自首することを申し出た哲雄だったが、家族をも皆殺しにすると義辰は宣言する。
怒り狂った義辰とは話にならない。
たちまち血まみれのど突き合い。
怒りが過ぎて錯乱状態、前後不覚になってしまった義辰が最後にとった行動は、自害!?
恭一の心を動かした魔法の言葉
今回の件で手柄を上げて、半グレ組織で出世して、いつか母とやるんだ、食堂経営。
それが間島 恭一(まじま きょういち)の夢である。
料理人として自慢の包丁を振るう日を夢見て、延人捜索に躍起になる。
「お腹がすきました」
哲雄の放った一言は、恭一には捨て置けなかった。
親譲りの料理人の血が騒いだのだ。
目の前でお腹を鳴らしている人をほっとけない恭一は
「大したものはできねえぞ」と言いながらオムレツを作る。
結果、料理に集中している間に、こっそりベランダの鍵を開けられ、そこから哲雄の妻・歌仙(かせん)の侵入を許し、延人殺しの証拠品を部屋に持ち込まれ、罪をなすりつけられることとなる。
もともとの事件の発端とは・・・
延人とその仲間は、金目当てで組織の車を襲撃した。しかし、その車は「現金輸送車」と謳いながらお金が超少なかった。
組織を裏切った事実が発覚する前に国外逃亡しようと、零花を狙ったというもの。
ヒーローもヒールも存在しえない平和な世界が一番です。
文章:ヒトツメロバ