出典:©進行諸島・SBクリエイティブ/「失格紋の最強賢者」製作委員会
あらゆる魔族や魔物を圧倒する力を手にした賢者ガイアスだったが、まだ見ぬ「倒せない敵」の存在を感じ、己の紋章の限界をも感じていた。
そして、さらなる高みを目指し、自らの魔法で転生する。
数千年後、マティアス=ヒルデスハイマーとして転生した世界は、人間になりすまし、人間社会に入り込んだ魔族によって、彼らに都合のいい、間違った常識が広められたものになっていた。
魔族たちが世界征服の行動を起こす前に、魔族によって改悪された世界を糺すため、マティアスが躍動する!
それ以前に、魔族側の戦略が穴だらけなのだ。
隠し場所がわかりやすいぞ!
マティアスの前世ガイアスが作製した道具が、戦闘や調査活動の役に立つという。
だったら田舎の村の地下遺跡にでも隠してしまえばいい。
地上には多くの魔族を配置すれば、警備も万全。
はっ!たくさんの魔族がウロウロしていたら、そこに何かあるって言っているようなもの!
マティアスの前に立つな!
魔族にとって都合の悪い紋章を「失格紋」とし、都合のいいのを「栄光紋」とし、無詠唱魔法より詠唱魔法をよしとした。
これは、魔法を教える王立学院に、生徒になり済まして入り込んだ魔族・・・「なんちゃって人間」による策略だったのだろう。
しかし、対抗戦でマティアスと対峙することによって、あっさり魔族の存在がバレてしまった・・・
そもそも何で、対抗戦に魔族が出場した?
お腹痛いからとか言って欠場すればよかったのでは?
かつての仲間に出会わせるな!
廃村に魔族の気配を悟られてしまった。
さっそく、そこに何かあると読んだマティアスたちが乗り込んでいく。
道中、出くわしたのは、前世からの顔見知りの暗黒竜イリス。
タクシーとして利用しただけでなく、そのままPTに加わる。
これで高火力が2体になってしまった!
まさか、知り合いだったとは・・・
魔族にしてみれば、暗黒竜イリスをマティアスにぶつけるという腹づもりだったのかもしれない。
しかし、事態は裏目裏目である。
悪い流れになっていることに気付くべきだった。
魔族たちの失敗と思えるのは、これだけではありません。
マティアスの魔族の不正をどうこうする以前に、魔族側の失敗を回収するほうが難しいと思えるほどです。
見た目はグロい、うっかりな魔族さんたちですが、ツッコミを入れながら鑑賞することによって、意外と好きになれるポイントが見つけられるかもしれませんよ。
文章:ヒトツメロバ