出典:©佐藤真登・SBクリエイティブ/処刑少女製作委員会
日本から召喚した人たちによって発展してきた異世界があった。
「迷い人」と呼ばれる日本からきた人々は、その世界では「純粋概念」という特殊能力が発揮され、役立たれる。
特殊能力の中には成長するにつれ、やがて災厄をもたらすものもあった。
そのような「迷い人」は殺処分の対象となり、その役割を担うのが処刑人メノウである。
そのメノウがどうしても殺せない「迷い人」トキトウ・アカリが現れた。
時間を操る能力が無自覚に発動し、殺害しても蘇生してしまうのだ。
アカリを殺す方法を求めて旅をする先々で、アカリを狙うさまざまな敵が待ち受ける。
テロに利用したい
異世界を実質統治している第一身分(ファウスト)は、宗教関係者で成り立っている。
第四身分(フォース)がアカリの能力を利用して、体制転覆を企む。
アカリを召喚したのがノブレスで、列車の中で襲撃してきたのが、それだと思われる。
せっかく召喚ガチャで当たりを引いたところを、メノウが連れ去ってしまったのだろう。
あ!アカリって名前は「当たり」から来ていたのか!?
若返りたい
アカリを殺す方法を見つけられないメノウは、大聖堂へとやってくる。
オーウェル大司教は、そのアカリの能力で若返りを企む。
普通に若返らせてあげれば、いいじゃないか?
「若返りたいのじゃが、頼めんか?できれば幼女の頃に・・・」
「いいですよ」
では済まないものなのか?
アカリ自身に自覚がない上に、窮地に陥らないと発動しないのがこの能力の厄介なところか?
映画みたいなパニックが見たい
海上に巨大な霧のカーテンの結界がある。
そこにアカリを放り込もうとやってきた港町リベールで、魔薬事件が起きていた。
メノウは、領主の娘マノン・リベールが犯人であることを突き止め、殺害する。
その時、マノンの体内から突如「パンデモニウム」と名乗る幼女の「迷い人」が出現した。
彼女の狙いは、趣味の映画鑑賞ができない異世界にあって、パニック映画を楽しむこと。
魔薬を服用した人を次々と怪物化して暴れさせる中、アカリの能力でさらなるパニックを企む。
パンデモニウムは「生贄を使った召喚によって生まれる」という能力の特性から、生贄の数だけ何度でも何体でも現れる。
そのためパンデモニウムの本体は怪物イカの姿で、巨大な霧のカーテンの結界に閉じ込められていた。
あ!パンデモニウムは、イカちゃんだったでゲソか?
イカちゃんによる侵略パニックじゃなイカ!
実はアカリは、メノウがアカリの処刑に失敗した上に、死んでしまった未来からやってきた。
おそらくアカリの能力の暴走によるものであろうメノウの死。
それを回避するため、アカリはメノウが生きられる未来を模索する。
それを知る由もないメノウは、アカリを「迷い人」として殺す方法を模索する。
それぞれの思惑を内に秘めながら・・・そんな二人の旅はどんどん面白くなりそうです。
文章:ヒトツメロバ