出典:©いわきりなおと/CWF
「立派な絵師になりたい」
博物館に展示してある「風神雷神図屛風」に強く願うひとりの女の子がいた。
雷神がその女の子の願いを聞きつけ、降臨してみたら・・・。
才能ない、努力したくない、見るだけで絵が上手くなりたい、できれば魔法で・・・、という自分勝手でぐうたらな女の子だった。
女の子は私立六角堂高校1年の岡倉てんこりん。
貧乏くじを引いた感が否めないが、雷神にも神様としての意地がある。
「デッサン甲子園」に入賞させるべく、かつての有名絵師や画家を家庭教師として次々と召喚するのだ。
絵師たちが提唱する上達法に耳を傾けろ!
「絵の上達の近道とは、毎日練習すること。但し、その練習法が間違っていたら無駄だということだ! 」
日本初のプロ洋画家高橋由一(たかはし ゆいち)は、「やり方を知っている人に正しい練習法を習え」という。
その「正しい練習法」とやらを教えて欲しいから呼び出した高橋由一だったろうに、言葉だけ残して元の世界へ帰ってしまった。
このままではてんこりんは、ただの石膏像マニアになってしまいそう。
「理屈じゃない『なんかいい』を大事にしろ」
子供の頃はデッサンが上手いというだけで評価されるが、年齢が高くなるにつれて「なんかいい」が求められるだという。
達磨大師の絵で有名な白隠慧鶴(はくいん えかく)は、デッサンは特に上手ではない、パーツや遠近法もどこかおかしい。
だけど「なんかいい」と思われるような作品を目指せという。
「好きなものをかけ合わせろ!そこにオリジナリティが生まれる」
奇想天外な浮世絵で知られた歌川国芳(うたがわ くによし)はアイデア、独創性で勝負せよという。
好きなものをかけ合わせて学園祭ポスターを完成させたてんこりんだったが、投票により惜しくも没になってしまう。
「最後まで貫くこと」
てんこりんはこの間、密かにコンクールに出品しつづけていたが、ことごとく落選。
絶対に入賞すると言われているコンクールにすら落選。
何人もの過去から召喚されてきた絵師や画家をもってしても結果がでない。
心くじけそうになったてんこりんを奮い立たせるため、最後に雷神が過去から呼び寄せたのは、絵師でも画家でもなく・・・。
まとめ
絵の上達法とは!評価される絵とは!入れ替わり立ち代わりやってくる絵師たちによって、逆に振り回されてしまった感のあるてんこりんですが、あなたはそれを活かせでしょうか?
絵の上達ばかりでなく、自己啓発にもオススメアニメですよ。
文章:百百太郎