出典:©大久保圭/コアミックス,アルテ製作委員会
このアニメは2020年4月からTV放映されています。
原作はコアミックスが刊行する漫画雑誌、月刊コミックゼノンで掲載されている大久保圭の同名作品です。
アニメーション制作はSeven Arcsが担当しています。
私は画家になる!
このアニメの舞台は16世紀のルネサンス期のイタリアです。
主人公はフィレンツェの貧乏貴族の一人娘、アルテです。
アルテは絵を描くことが何をするのにも好きでした。
しかしアルテは彼女の理解者である父親を亡くし、母親から女性は少しでも裕福な男性と結婚して家に入るように言われます。
アルテは母親の望み通りに振る舞うのを良しとはせず、画家になるためにいろいろな画家工房に弟子にしてくれるように掛け合うのでした。
ところがアルテが女であることを理由としてどこの工房も彼女を門前払いにします。
アルテはある工房に断られ、そしてその工房の門前で刃物を持って自分の髪を切るという騒ぎを起こします。
そんな時、アルテを後ろから羽交い締めにして止めたのが画家のレオでした。
レオは弟子を取らず一人で工房を開いていましたが厄介払いにアルテを押しつけられます。
そしてレオはアルテに仕事としてテンペラ画の地塗りを一晩で20枚作るという難題を出すのでした。
困難な時代だからこそ努力が光る。
このアニメの主人公のアルテは明るく、愚直ではあるが素直で頑張り屋な正統派ヒロインです。
女性が画家になるということが困難であった時代に自らやおもてに立って世間の荒波に立ち向かうアルテの生き様は何にもまして尊い物だと思います。
自分の画家になるという夢に向かって真っ直ぐ突き進む姿は本当にまぶしいです。
どんな困難に対しても希望を失わない姿はどんな時代であっても視聴者に頑張る事の大切さを教えてくれます。
アルテの「よーし。頑張るぞー。」という台詞は視聴者にもこのアニメを見終わった後にそう思えてくるので不思議ですね。
時代が求めているからなのかは分かりませんが、ちょうどこのアニメが放映され始めた時期、世間では新型コロナウイルスが猛威を振るい緊急事態宣言が発令され、他のアニメを製作している会社は延期したりするただ中でした。
こう言う良質なアニメが延期されずに放映されることは何よりも一視聴者として関係者に感謝したいです。
文章:針尾