出典:©︎空えぐみ・新潮社/「沖ツラ」製作委員会
◆「ボク、ウチナーグチ(沖縄弁)ワカラナーイ」
怪しい男子が転校してきた。
内地・東京からの転校生・中村 照秋(てーるー)には、沖縄の方言が通じない。
だのに、喜屋武 飛夏(ひーなー)と比嘉 夏菜(かーなー)の二人の女子をあっという間に手籠めに・・・もとい、手玉にしてしまった。
「沖縄のこと教えて」と沖縄弁しか話せないひーなーに纏わりつき、かーなーを通訳として女子二人を連れ歩いているのだ。
ホントに沖縄に興味があるのか?チャンスを窺っているだけではないのか?
二人の女子に危険が迫っているのではないのか?
悪天候でもないのに
街から人の気配が消える時がある。
甲子園で沖縄代表が試合している時がそれだ。みんなテレビに齧りつくのだ。
この人気のない状況をチャンスと見たてーるーは、「暑いね、中で涼もうか」とひーなーたちを建物内に連れ込む。
だが、そこはパブリックビューイングで野球観戦する人たちで賑わっていて、チルダイソーン(がっかりする)!
泳ぎに行こう

出典:©︎空えぐみ・新潮社/「沖ツラ」製作委員会
やたらと海に誘うてーるーの顔は、見るからにH妄想モード。
だが、沖縄の夏の日差しは、火傷で病院に担ぎ込まれるほど。炎天下で深呼吸すると、肺が痛くなるほど。
沖縄人にとって夏の海は眺めるものであって、入るものではない。水着で入っているのは、その辺の事情を知らない旅行客だ。
それでもしつこく海に誘うてーるー。しかたなく海水浴に付き合うが、日焼け対策通り越した火傷対策で、普段着のまんま海に入る様子を見て、チルダイソーン!
沖縄の台風表現は
「強い、非常に強い、猛烈」の上に「ヤバイ」がある。
当然、街から人がいなくなる。
停電も頻繁である。知ってか知らずか・・・いや、想像ぐらいつくだろ。停電となった部屋でひとり泣いていたてーるー。女子二人が様子を見にきてしめしめ?
だが、彼女たちの自宅に避難となり、チルダイソーン!
そっちも行ける?
「トイレいこなー(トイレ行ってくる)」と告げるクラス男子。
てーるーは後を付いてくる。
男も狙っているのか?
振り向いて「何で付いてくるん?」
気づかれたてーるーは、チルダイソーン!
てーるーの初心「初めての土地で頑張る」は、そっち方面の意味だったのか!
なかなかチャンスをモノにできないてーるー。
こんな時こそ、あの歌が聞こえてきそう。
♪ぼ~く~は、内地っち♪
文章:ヒトツメロバ