出典:© 2021 月夜 涙・れい亜/KADOKAWA/暗殺貴族製作委員会
「世界最高の暗殺者」が旅客機ごと撃ち落され、暗殺された。
そして、彼が次に目を開けると・・・、そこに女神が立っていた。
『異世界では16年後に勇者が現れ、魔王を滅ぼす。さらにその2年後に、世界を滅ぼす』
女神はそう予言し、「世界最高の暗殺者」に勇者暗殺を依頼し、異世界への転生を持ちかけた。
こうして、男爵家で医師の息子ルーグ・トウアハーデとして転生した暗殺者は、来るべき勇者による世界滅亡を阻止すべく、仲間集めと勇者に関する情報収集をする中、領主の息子という立場から裏で街の治安をも守るのだ。
しかし、ホントに守れているのか怪しいのだ。
麻薬売買組織壊滅?
人気のない裏通りでジャムの手売りをする少女。
それは実は、麻薬取引を装ったものだった。
病気の母親のために、少女は麻薬の密売に手を貸していたのだ。
ターゲットの密売の親玉を暗殺は成功したものの・・・。
少女の母親の病気は麻薬によるもので、すでに再起不能な模様。
少女売春組織壊滅?
孤児院を装って後援者から給付金をだまし取る。身寄りのない少女たちに労働させた上に、客を取らせる。
ターゲットを始末し、マーハを売られる寸でのところで救い出したものの・・・。
他のマーハの仲間たちは、とっくに身も心もズタズタにされた模様。
敵軍壊滅?
隣国に暮らす魔法の師匠で従姉のディアを救い出せ。
派閥争いに敗れ、敵側に戦利品として差し出されようとしたところ、抵抗して立てこもっていたディアとそれを守護する兵士たち。
敵軍の神器ゲイボルグ使いである戦士を宇宙兵器で暗殺したものの・・・。
周辺の地形が変わってクレーターができた模様。
家族計画壊滅?
ディアの救出の成功し、追手から匿うために死んだことにした。
さらに周りの目を誤魔化すため妹ということにして一緒に暮らす・・・まではよかったのだが・・・。
ルーグが将来、嫁にと考えていたディアである。
これでは結婚できない模様。
お父様は満足そうに「わたしより優秀な暗殺者になってくれた」とは言っているが、そんなお父様にこう報告すべきではないだろうか?
「お父様へご報告申し上げます。ターゲットの暗殺は成功しましたが、市民の安全は守れませんでした」と。
この展開から察するに、後手、後手に回った挙句、勇者暗殺は成功したものの、世界は守れませんでした・・・なんて未来しか見えないのだが。
文章:ヒトツメロバ