出典:Ⓒ実樹ぶきみ(秋田書店)/SHY製作委員会
戦争のない平和な世界になっても、ヒーローは各国に一人ずつ存在していた。
彼らの活躍の場は、遊園地のヒーローショーや救護活動、音楽界など様々。
そんなヒーローが演出する平和社会に、一石を投じる勢力が出現する。
それは「心の平和」を謳い、子供による世界平和を実現しようとする、謎の少年スティグマ率いる「アマラリルク」
大人が子供に押し付けたい平和か?子供の子供による平和か?
アマラリルクの少年少女は、心のままに不満を叫び、暴れ出す。
それは大人ヒーローが嫌な側面を持っているから。
手柄を一人占めしようとする
遊園地のヒーローショーに出演していた、シャイこと紅葉山 輝(もみじやま てる)。
ジェットコースターが脱線、立ち往生する事故に遭遇し、一人ずつ救助する。が、最後の一人・小石川 惟子(こいしかわ いこ)が間に合わず、落下して足に大怪我を負ってしまう。
「命を賭けて救おうとしてくれた人を恨む人はいないよ!」という惟子だが、謎の少年スティグマによって、深層心理を露わにする黒い指輪をはめられて、
「どうして私ばっかこんな目に!!」
怒りは手柄を一人占めにしようとして、他のヒーローを呼ばなかったシャイに向けられる。
いつも酔っ払っている
ロシアのヒーロー・スピリッツ(ペペシャ・アンドレアノワ)は子供の頃に母を亡くし、孤児院で育てられた。生前お酒を飲んでは、陽気に笑っていた母を見て「お酒は大人を子供にする魔法の薬」として、いつもお酒を嗜んでいる。
スティグマによってツィベタ=コオリスカヤとして、子供の頃の姿で蘇ったスピリッツ母と孤児院を巻き込んでの壮絶な母子喧嘩。
その後の仲直りでは、やっぱりお酒を酌み交わす。
か弱き女の子をボコる
イギリスのヒーロー・スターダスト(ディヴィー=W=ジョン)は言う。
「甘ちゃんのシャイでは、スティグマを倒せない!」
おめぇも勝ったことねぇだろ!という、ツッコミは置いといて・・・
彼はさらに「感情を捨てろ!冷酷になれ!」とシャイに諭す。
さすがロックに生きる男。その後の模擬戦で「こうやるんだよ」と、中身はまだ中学生女子のシャイを殴る蹴るのボコボコに。
大人のヒーローはこんな調子。
一方、スティグマはというと・・・骨だけとなったオンボロ傘をさしているとか、無意味なことしておる。
刺激が欲しい、ツッコミが欲しい・・・The平和ボケ!
文章:ヒトツメロバ