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寄り添って生きていくもの~【寄生獣セイの格率】

出典:© 岩明均/講談社・VAP・NTV・4cast

21世紀を舞台にした寄生獣の世界

現在でも根強い人気を誇る岩明均さんの漫画「寄生獣」のテレビアニメ「寄生獣セイの格率」が2014年に放映されました。

原作の設定から変更点がいくつかあり、登場人物の容姿が現代風になっていたり電子機器も現代のものへと変更されています。

 

ミギーとの出会い

出典:© 岩明均/講談社・VAP・NTV・4cast

主人公は平凡な高校生の「泉新一」。ある日自宅で「パラサイト」と呼ばれる正体不明の生物が彼の体内に侵入しようとしましたが、新一の抵抗により脳を寄生されることを逃れ、その代わりに右手を乗っ取られてしまいます。戸惑う新一でしたが、「ミギー」と名乗るパラサイトとの共同生活が始まっていきます。

 

パラサイトとは?

作中で呼ばれている「パラサイト」という存在は突如人間世界に現れた生命体で、人間の耳や鼻から侵入し、人間の脳を乗っ取ります。人の体を支配したあと、普段は通常と変わらない人間の姿をしていますが、人間を捕食する際には体を変形させ肉の刃や牙で人間を襲います。

ミギーは新一の抵抗により脳を支配することが出来なかったため右手を食べて右手に擬態しています。新一と繋がっているため新一から養分を得ており、人間を捕食する必要はありません。物語が進むと人間に寄生したパラサイトが何体か登場しますが、基本的にどのパラサイトも感情に乏しい性格で描かれています。

 

平凡な少年の変化

人間に寄生したパラサイトでありながら子供を身籠り出産した「田宮」や、新一を観察するべく彼の学校に転入し、しかしあることを発端に暴走し生徒達を殺害した「島田」、ひとつの肉体に5体のパラサイトが寄生した「後藤」など、様々なパラサイトが登場し、新一に接触し、時には戦うことになります。

パラサイトとの戦い、身内や近しい者の死、心の支えであるガールフレンドの存在など、物語の中で新一は人間的に成長していきます。

 

印象的なミギーの台詞

ミギーはパラサイトでありながら探求心が強く、図鑑や本を読んで知識をつけていきます。最初は自分の保身しか考えていなかったミギーですが、新一と共に過ごすうちに少しずつ感情を理解していきます。自分が生きるために新一を利用せざるを得なかったミギーが最終的には新一を助けるために行動するところはひとつの見どころと言っていいと思います。

最終回で発したミギーの台詞はアニメを通して観た視聴者にとってすごく心に刺さるもので筆者もとても気に入っています。ネタバレ回避のために台詞の一部だけご紹介します。

 

ミギー『疲れるから自分で持ちな』

 

このミギーの頼れる感じが今までの淡白な印象と違っていて、それだけでもジーンと胸が熱くなりました。

最初は不気味な印象のキャラクターですが、観ているうちに愛おしく感じ、自分の右手もミギーにならないかな?と一瞬考えたりもしました。(笑)

 

まとめ

シリアスな展開が続く中、キモカワなミギーに癒されながら、作品が抱える重いテーマについて考えてみるのもおすすめです。この機会に、是非♪

 

 

文章:のいせ

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