出典:(C)和ヶ原聡司/アスキー・メディアワークス/HM Project
異世界ものといえば、現実から何らかの理由で異世界へ飛ばされる展開がよくあります。今回は、異世界にいた魔王が現実世界に飛ばされるといった少し変わった異世界ファンタジー『はたらく魔王さま!』をご紹介します。
はたらく魔王さま!とは、2011年2月に和ヶ原聡司によって描かれた日本のライトノベルです。イラストは、029が担当。『魔王城は六畳一間!』という題名で第17回電撃小説大賞銀賞を受賞されており、2012年2月には漫画版も刊行。現在16巻まで刊行されています。2013年4月にアニメ化もされており、現在も多くのファンがいる人気作品です。
あらすじ
大海イグノラに浮かぶ聖十字大陸『エンテ・イスラ』にて、悪魔の王道楽土を建設するべく魔王サタンは、4人の悪魔大元帥を従え、人間世界に侵攻する。世界征服目前まで人間を制圧していた魔王軍だが、聖剣を手にした女勇者エミリアの圧倒的な力によって魔王軍は追い詰められていく。身の危機を察した魔王サタンは、側近である悪魔大元帥アルシエルと共に異世界へのゲートで撤退。しかしゲートの先で2人が目にしたのは、人間になった姿自身と現代日本・東京の街だった。
魔力のない日本では、力を取り戻すことができず、アパートを借りるサタンとアルシエル。2人は真奥貞夫(まおさだお)、芦屋四郎(あしやしろう)へと改名し、真奥はファストフード店で働き、四郎は主夫業をしながらこの世界の情報収集に励む。魔王サタンを追ってきた勇者エミリアや異世界にいた者たちも日本に迷い込み、2つの世界による物語が展開されていく…。
新鮮な逆転生もののストーリーに注目!
アニメではもはやお決まりの異世界転生。はたらく魔王さま!は、日本という現代にファンタジー要素が逆輸入。ジャンルで言うと異世界ファンタジーものですが、日常系やコメディ系、バトル要素もあります。様々なジャンルが含まれていますが、大まかなストーリーは、主人公である真奥(元は魔王サタン)とヒロインの恵美(元は女勇者エミリア)がお互い切磋琢磨しながらそれぞれ仕事に励んだり、時には2人の命を狙いに来たエンテ・イスラからの刺客を協力して撃退したりと分かりやすい展開となっています。
元の世界では、真奥と恵美は敵同士だったのに現代では、腐れ縁みたいな関係になっていてちょっぴり不思議な関係ですね。お話自体のテンポも良く、キャラクターも魅力的なキャラばかりですので万人受けする作品だと思います。個人的には、日本に来たばかりの真奥と四郎がカツ丼を『カツドゥン』と発音していた所が笑えました(笑)
文章:みんみ